【台北=村上太輝夫】ワシントンで19日にあった米中首脳会談に合わせて「第4のコミュニケ」を作成するよう中国が提案、米国が拒んでいたことが明らかになった。米中が過去に交わした三つのコミュニケに加えて新たなコミュニケをつくれば、台湾問題で米国をさらに制約するおそれがあったため、米国の対応を台湾側は評価している。 米国在台協会のバッガード理事長が24日から25日にかけて台北で馬英九(マー・インチウ)総統や政界要人と会った際に、米中首脳会談の経緯として説明したもので、米中首脳会談前の事務レベルの接触時に中国側がコミュニケを提案したという。 また、台湾の外交関係者によると「第4のコミュニケ」構想は、2009年の米中首脳会談前にも中国が提案したことがあった。 米中には三つのコミュニケがある。1972年2月のニクソン大統領(当時)訪中時に敵対関係の終結をうたった「上海コミュニケ」、79年1月の国交