文・写真 タカ植松 18日、「工藤壮人が集中治療室に入った」との信じられない報せが日本から届いた。彼の現所属J3テゲバジェーロ宮崎のリリースにある以上のことは何もわからないので、とにかく無事を祈るしかなかった。 3日後の21日深夜、信じたくもない悲報が追い打ちをかけてきた。「工藤壮人、逝去」の文字が所在無げにスマホのページを繰っていた筆者の視界に飛び込んできた。絶句。 日本代表にまで登りつめたトップフットボーラーの人生は、突如、32年という短さで終わってしまった。彼の太く濃厚な32年、その大半を占めたフットボーラーとしての人生の歩みやエピソードは、その時々に彼を追った様々な書き手がこれから、彼との思いで共に書き綴っていくに違いない。であれば、彼がブリスベン・ロアでプレーするために過ごしたブリスベンでの日々、そこでの生き様も、誰かが書き残してトリビュートするべきだ―そんな思いが、気持ちの整理