よく知られているように、10月は、古来から神無月(かんなづき)と称されています。「10月は、全国各地の神様が一年の事を話し合ったり縁結びの相談のため出雲へと集まるため、出雲以外の地域や神社では神様が不在の月となる」という伝承から「神がいなくなる月」、つまり「神無月」と称されるようになった、と一般には云われていますが、平成19年10月1日付の記事で詳しく説明させて頂いたように、これは俗説であり、現実には、10月に各地の神社から神様がいなくなるというような事はありません。 とはいっても、私は、10月に出雲に神様が参集されるという言い伝えを「それはありえない」などと頭ごなしに否定している訳ではありません。出雲大社では、全国の神様が10月に出雲に一斉に集まって来られるという伝承や信仰を前提として、神在祭(かみありさい)という神事が行なわれていますし、それに、神様の御分霊が出雲へ行かれると考えるなら