「駒澤大学耕雲館」は駒澤大学構内にあり、菅原栄蔵の設計により昭和3年(1928)に完成したもので、東京都選定歴史的建造物に指定されています。建物の名称は、禅語の「耕雲種月」から「耕雲館」と名づけられました。現在は、開校120周年記念事業で名称が変わり、駒澤大学禅文化歴史博物館として使われています。「駒澤大学禅文化歴史博物館」の資料によると、この建物は以下の通りです。 関東大震災復興事業として、また大正14年の大学昇格にあわせたキャンパス整備の一環としてつくられた建物で、当初は図書館でした。平面の構成は、2本の直行する軸線を中心に展開する中央の吹き抜け大ホールとそれを囲む稲妻形の壁からなる。立面にはフランク・ロイド・ライト風のモチーフやセセッション(19世紀末の新芸術運動の一つ。分離派)、表現主義など、大正時代に流行した外来の新様式が巧みに折衷されています。閲覧室であった中央ホールの象徴的な