名古屋大学の荻朋男教授らは、二日酔いに関わる遺伝子が老化にも関与することを見つけた。アルコールを代謝する過程でできる有害物質「アルデヒド」の分解に関わる遺伝子で、働きが弱まるとDNAに傷が入りやすくなっていた。早期の老化を引き起こす早老症の治療法開発に役立つ可能性がある。アルコールに対する強さは複数の遺伝子の働きが左右する。なかでもアルコールが体の中で分解される過程で生じるアルデヒドは毒性があ
ギネスビ-ルをグラスに注いでいく渡村友昭・大阪大助教=大阪府吹田市で2021年7月1日午後2時48分、松本光樹撮影 黒ビールの定番「ギネスビール」は、グラスに注ぐとなぜ、波のような美しい泡の模様が現れるのか――。自身もギネスファンの流体力学者が、その謎の解明に挑んだ。さまざまな条件で400通りを試し、ギネスビールだけでも200本を空けた末にたどり着いた結論は、ギネスビールの泡の細かさと、グラスが満たす「ある条件」の絶妙な組み合わせだった。 謎の解明に取り組んだのは、大阪大の渡村友昭助教(33)=流体力学=らのグループ。ギネスビールは窒素ガスが封入されており、一般的な炭酸飲料と比べて泡の直径が約10分の1と小さい。また、他の炭酸飲料では泡はグラスの下から浮上するが、ギネスビールは上から下に移動するなど、特徴的な動きが知られていた。 グラスの絶妙な傾斜 渡村助教は模様発生の仕組みを解明するため
イタリア・ローマ(Rome)のバーのカウンターに置かれたコーヒーカップ(2013年1月29日撮影、資料写真)。(c)AFP/GABRIEL BOUYS 【4月10日 AFP】アルツハイマー病の予防にカフェイン摂取が効果があるとする説を補強する実験結果が、9日の米専門誌「加齢神経生物学(Neurobiology of Aging)」に掲載された。 独仏の研究チームによると、マウス実験では、アルツハイマー病患者の脳細胞の働きを妨げるタウタンパク質の凝集をカフェインが抑制した。 研究チームはタウタンパク質を生成するよう遺伝子操作したマウスを使って実験を行い、10か月にわたってマウスの飲料水に1リットルあたり0.3グラムの微量のカフェインを投与した。これは人間が1日あたり2杯のコーヒーを飲むのに相当する量だという。 カフェインを与えたマウス群と与えなかったマウス群とを比較した結果について、フランス
ワインがまずくなるのは、ワインからごく微量放出された劣化物質が鼻に入って嗅覚を乱し、においを感じさせなくするから――。こんな研究結果を大阪大と大和製缶(東京)のチームがまとめ、16日付米科学アカデミー紀要電子版に発表した。原因物質は、有機化合物の一種フェノールと塩素、カビにより作られる「TCA」と以前から分かっていたが、今回はその作用の仕組みを解明。果物や肉、酒類、野菜など、風味の落ちたさまざ
写真家のEarnie Buttonさんがウイスキーを呑み終わったグラスをそのまま食器洗浄器の中に放って置いて発見した不思議な模様。 食洗器の中に放置していたグラスの底に何かあるな、と気がついて、光をかざしてよく観察してみると、チョークのような粉っぽい感じのレースのような模様ができている。これは、と思ったButtonさん、写真に収め始め、もう6年が経つそうです。 かれこれ撮った写真の数は75枚ほどあり、今も続いているプロジェクトです。 Buttonさんの作品たちの特徴は、日常のなんでもないものの中に芸術を見出すようなところ。まさしくこのシングルモルトの織り成す模様は日常の中で流され、消えて、埋もれてしまう現実。こんなに身近なところに神秘が広がっていたなんて。 興味が増したButtonさんは、実験的に、かざす光の色を変えてみたりしてみたところ、神秘的な感じはさらに増して、宇宙のようになったとか
(CNN) コーヒーや紅茶に含まれる抗酸化物質には認知症や脳卒中のリスクを下げる効果が期待できるとされているが、そんな「通説」に疑問符を突きつける論文が20日、「ニューロロジー」誌電子版で発表された。 この研究は55歳以上の約5400人を14年近く継続して観察。対象者は調査開始時点で認知症の徴候がなかったほか、対象者のほとんどは脳卒中の病歴もなかった。170品目の食品について過去1年間にどのくらい摂取したかをアンケートし、食品中に含まれた抗酸化物質の量に応じて3つのグループに分けた。 研究開始以降、認知症と脳卒中を発症した人はそれぞれ約600人。だが抗酸化物質が豊富に含まれる食生活を送っていた人とそうでない人の間で、発症のリスクに違いはなかったという。 抗酸化物質を豊富に含む食品としてはブルーベリーやトマト、ケールなどが知られている。だが論文の著者の1人、ハーバード大学医学大学院のエリザベ
乳酸菌飲料に記憶力改善作用=中高年者で確認−カルピス 乳酸菌飲料に記憶力改善作用=中高年者で確認−カルピス カルピスは11日、同社の乳酸菌飲料に短期的な記憶力や集中力を高める作用があることを、物忘れの自覚がある中高年者を対象にした実験で確認したと発表した。乳酸菌飲料「カルピス」に含まれるアミノ酸結合成分「ペプチド」が、記憶力の改善に役立っているという。 実験結果は先に米ハワイ州で開かれた国際機能性食品学会で発表した。カルピスは実験参加者を増やして研究を続け、新たな飲料製品やサプリメント(栄養補助食品)などの商品開発につなげる考えだ。 実験は、物忘れを自覚している45〜70歳の男女20人に、通常の飲み方で希釈したカルピス200ミリリットルを8週間にわたり毎日飲んでもらい、記憶力をテストした。時間内に野菜や動物の名前をできるだけ多く答える「言語」、読み上げた数字を覚えて答える「集中力」の二
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