◆◆◆ 戦争は歴史や映画の中のものだと思っていた ――ご著書の中では、ロシアの侵略が始まった次の日、学校で担任の先生から「明日から戦争になります」と告げられますね。戦争が始まる頃の雰囲気はどういったものでしたか? ズラータ・イヴァシコワさん(以下、ズラータ) 戦争の噂は広がっていたんですが、よくあることだったので、まさか本当になるとは思いませんでした。実際に戦争になった時は意外でしたし、みんな備えていたわけではなかったです。 ――本の中では、「戦争は小説や映画の中の出来事だと思っていた」とありますね。 ズラータ ええ、そうですね。自分たちに起こるものだとは思わなかったです。歴史とか映画の中のものだと。 ――実際に戦争になったと実感した瞬間はありましたか? ズラータ サイレンがよく鳴るようになった時です。戦争が始まったあとに時間を測ってみたら、4時間も鳴り続けていました。 戦争前には多分、ほ