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歴史とセルクマに関するDG-Lawのブックマーク (106)

  • nix in desertis:『絶対に解けない受験世界史4』が出ます

    出版社による告知記事はこちら。 絶対に解けない受験世界史4: 悪問・難問・奇問・出題ミス集稲田義智パブリブ2024-04-12 すでにAmazon,honto等で発売中です。シリーズ存続のためにもご購入いただけると幸いです。 以下は3巻同様に,書の紹介をFAQ形式で。 よくわかる! 『絶対に解けない受験世界史4 悪問・難問・奇問・出題ミス集』FAQ Q.目的や内容は前巻までと同じなの? A.全く同じです。大学入試における悪問や超難問,出題ミスを収録・解説したです。気で難しくて解けない問題から,日語の崩壊した問題,単なる誤植,笑える問題,珍しい問題など,多岐にわたって収録しています。 1.入試問題作成の杜撰さを世の中に訴えること 2.出題ミスの事例を集めて,出題者へ提供すること 3.悪問を笑い飛ばして当時の受験生の無念を供養すること 4.世の中の世界史マニアに難問を提供すること を主

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    DG-Law 2024/04/07
    『絶対の解けない受験世界史4』の告知記事を書きました。よろしくお願いします!
  • nix in desertis:2024受験世界史悪問・難問・奇問集 その3(国公立大)

    1.共通テスト 世界史A <種別>難問 <問題>1 問6 文章中の空欄〔 エ 〕の都市の歴史について述べたうとえの正誤の組合せとして正しいものを,後の①〜④のうちから一つ選べ。〔 6 〕 (編註:空欄エは南京を指す。) う 太平天国が都を置いた。 え 李自成によって占領された。 ① う−正  え−正 ② う−正  え−誤 ③ う−誤  え−正 ④ う−誤  え−誤 <解答解説> うは基礎知識で正文と判断できるが,えは順王朝の支配領域なんて世界史Bでも習わないし早慶でも出ない。超難問である。順の最大領域は華北に限られるので,えの文は誤文であり,正解は②となる。作問者はおそらく「北京」と「南京」を入れ替えて誤文という極めて安直な発想で作ったと思われるが,こうした正誤判定の作問では入れ替える前後で比較するだけでなく,入れ替えた後の文単体で判断して妥当かどうかを検討する必要がある。問は検討不十分

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    DG-Law 2024/03/17
    3日目の国公立大です。名古屋大は例年に比べるとおとなしい。大阪大は本当によくわからない。公式解答例(来月くらいに出るはず)は多分1つめのものだと思うが,2つめ・3つめだったら驚く。
  • nix in desertis:2024受験世界史悪問・難問・奇問集 その2(早稲田大)

    昨日の続き。日は早稲田大をお届けする。入試は7学部で収録した問題は16問であるが,そのうち2つの学部が10問を占めた(教育と商)。昨年もそうだったが,偏りが激しい。 18.早稲田大 文化構想学部 <種別>難問 <問題>2 設問7 下線部Gの事態は(編註:アメリカ大陸にはそれまで存在しなかった感染症が持ち込まれ,ヨーロッパ大陸にはトウモロコシやトマトなどがもたらされた),アメリカ大陸に到達した航海者の名にちなみ,何と呼ばれるか,記述解答用紙の所定欄に記しなさい。 <解答解説> 盲点事項。歴史好きは当たり前に使っている言葉だが,言われてみると高校世界史にはなかった。正解は「コロンブス(の)交換」。なお,新課程の世界史探究の教科書・用語集には記載されるようになった。フライング出題である。 19.早稲田大 文化構想学部(2つめ) <種別>難問 <問題>3 次の史料は,桑原隲蔵『考史遊記』(岩波書

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    DG-Law 2024/03/16
    2日目の早稲田大です。ハイライトは29番から32番の商学部かな。
  • nix in desertis:2024受験世界史悪問・難問・奇問集 その1(慶應大)

    今年も書き上げることができたので公開する。いきなり告知から入るが,もうすぐ4巻が発売する予定なので,お買い求めいただけると幸いです。4巻の校正作業はほぼ終わっているが,この2024年の記事と作業時期が重なったので,今年は少し大変だった。 【速報】突然ですが『絶対に解けない受験世界史4』を出版します! 著者は稲田義智さん@nix_in_desertis です! https://t.co/orMarDPCeo pic.twitter.com/bMYXPPMiss — パブリブ (@publibjp) March 15, 2024 <収録の基準と分類> 基準は例年と同じである。 出題ミス:どこをどうあがいても言い訳できない問題。解答不能,もしくは複数正解が認められるもの。 悪問:厳格に言えば出題ミスとみなしうる,国語的にしか解答が出せない問題。 → 歴史的知識及び一般常識から「明確に」判断を下せ

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    DG-Law 2024/03/15
    今年の更新を始めています。4巻の発売告知を兼ねています。/今日は慶應大(大半は法学部)。法学部は来年から記述問題を増やす(試験時間も60→90分)予告がされているんですが,どうなるんでしょうね……
  • nix in desertis:2023年6月に行った美術館・博物館(ブルターニュ展2つ,マティス展)

    SOMPO美術館のブルターニュ展。偶然か作為かはわからないが(事情を知っている人がいればコメント欄でご教示いただけるとありがたい),2023年の6月に西美とSOMPO美術館でブルターニュ展がかぶった。ブルターニュはフランスの辺境で独自の文化を維持した地域であり,近代になって鉄道が通ると観光地として人気を博すことになった。そこには都会化し,過度に洗練化されたパリとは異なる,粗野で素朴で敬虔な人々と,波高く険しい断崖に代表される荒々しい風景が都会に疲れた人々を出迎えてくれるのであった……という説明だけで気づく人は気づくところで,数々の絵画を鑑賞して感じたのは,どう考えてもこれは身近なオリエンタリズムである。しかも距離が近すぎるがゆえに当事者たちが気づきにくいたぐいの。とするとそこを批評するのが展覧会の役目なのではないかと思うのだが,どちらの企画展もその方向性での批評性は高かったとは言いがたい。

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    DG-Law 2023/08/12
    書いた。ブルターニュ展2つの感想は珍しく真面目な批評をした。
  • nix in desertis:2023受験世界史悪問・難問・奇問集 その3(国立大)

    昨日の続き。日は国立大をお届けする。集まったのはいつもの面々であった。一番注目されるべき問題が共通テストの日史Bだったりするのは例年と少し違うところかもしれない。長くなったのでおまけは無し。東京外大は未入手。 1.共通テスト 世界史B <種別>??? <問題>3 C 中国における書籍分類の歴史について,大学生と教授が話をしている。 内 藤:18世紀の中国で編纂された〔 オ 〕の「四」という数字はどういう意味ですか。高校では用語として覚えただけで,深く考えませんでした。(編註:空欄オの正解は『四庫全書』) 教 授:〔 オ 〕に収められた書籍が,四つに分類されているためです。これを四部分類と言い,経部・史部・子部・集部からなります。 内藤:なるほど,例えば儒学の経典なら経部に,歴史書なら史部に分類されているという具合でしょうか。 教授:そのとおりです。史部について少し具体的に見てみましょう

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    DG-Law 2023/03/19
    話題になった一橋大については論点が多く,議論のベースになるよう解説したつもり。/共通テスト日本史の撰銭令はすごいオチがついたなと思っている。
  • nix in desertis:2023受験世界史悪問・難問・奇問集 その2(早稲田大)

    昨日の続き。日は早稲田大をお届けする。入試は7学部で収録した問題は14問であるが,そのうち3つの学部が10問を占めた。少し偏っている。 〔番外編〕早稲田大・文化構想学部 <問題>5 設問3 図Bは,フランスの画家ピュヴィ=ド=シャヴァンヌが1871年から1872年にかけて「希望」をテーマに制作した作品の1点である。ここでは,白いドレスを着た女性が平和を意味する小枝を持ち座っているが,その背景には荒涼とした風景が広がり,墓地や十字架が見え戦争の痕跡がうかがえる。この絵の構想の着想源となった,製作時期にもっとも近い年代に行われた戦争は何か。次のア〜エの中から一つ選び,マーク解答用紙の所定欄にマークしなさい。 ア ライプツィヒの戦い     イ アロー戦争 ウ プロイセン=フランス戦争  エ クリミア戦争 設問4 図Bについて適切に説明している文章を,次のア〜エの中から一つ選び,マーク解答用紙

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    DG-Law 2023/03/18
    二日目の早稲田大。冒頭〔番外編〕の文化構想は人によって意見が分かれそうなところ。28番の社学は解いた瞬間に笑ってしまった。さすがに学習能力が無さすぎる。
  • nix in desertis:2023受験世界史悪問・難問・奇問集 その1(慶應大)

    今年も無事に公開に至ることができた。3巻が好評発売中なので,過去の年度,特に早慶・国公立以外を見たい方はぜひお買い求めください(初手宣伝)。 <収録の基準と分類> 基準は例年と同じである。 出題ミス:どこをどうあがいても言い訳できない問題。解答不能,もしくは複数正解が認められるもの。 悪問:厳格に言えば出題ミスとみなしうる,国語的にしか解答が出せない問題。 → 歴史的知識及び一般常識から「明確に」判断を下せず,作問者の心情を読み取らせるものは,世界史の問題ではない上に現代文の試験としても悪問である。 奇問:出題の意図が見えない,ないし意図は見えるが空回りしている問題。主に,歴史的知識及び一般常識から解答が導き出せないもの。 難問:一応歴史の問題ではあるが,受験世界史の範囲を大きく逸脱し,一般の受験生には根拠ある解答がまったく不可能な問題。記事で言及する「受験世界史の範囲」は,「山川の『用

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    DG-Law 2023/03/17
    今年もやります。今日は慶應大。14番は最悪国際問題なんだよな……
  • nix in desertis:高校世界史における「古代」と「中世」の切れ目はいつか

    久々の高校世界史深掘りシリーズ。時代の区分はそれを定めた人の歴史観が現れるところであり,好きに定めてくれればよいし,便宜的なものだから不要なら決めてくれなくていいものである。とはいえ設定してくれた方が教育や議論の上で便利なのは,高校世界史でも同じである。教育指導要領では,中世と近世の切れ目と,近世と近代の切れ目が定められている。中世と近世の切れ目は,東アジアは明の成立(1368年),東南アジアは15世紀,南アジア(インド)はムガル帝国の成立(1526年),西アジアと中央アジアはティムール朝とオスマン帝国の成立(1370年・1300年頃),ヨーロッパは15世紀(象徴的な年号で言えば1453年だがバラ戦争は中世で扱う)である。一見すると法則性が無いように見えるが,どの地域もモンゴル帝国の解体と大航海時代(大交易時代)の始まりの影響という共通点があり,異論が出にくい切り方だろう。近世と近代の切れ

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    DG-Law 2023/02/12
    高校世界史深掘りシリーズ。私的には東南アジア史の割れ方は想定通りで,東アジア史の割れ方は想定外だったけど,皆さんはどうでしょうか。/冒頭の通り,時代区分の要不要の話はしていません。
  • nix in desertis:2022カタール・ワールドカップのグループリーグに見る世界史

    ブログの恒例企画なので。2018年の。 グループA(オランダ・エクアドル・セネガル・カタール) 関係が非常に薄そうな4ヶ国に見えるが,実はセネガルにある負の世界遺産ゴレ島をオランダが使っていた時期がある,つまり奴隷貿易という意外な接点がある。ゴレ島は17世紀後半に英仏と三つ巴で取り合いとなり,最終的にフランスが対岸のセネガルとともに占領した。なお,黒人奴隷貿易の輸送数ではポルトガル・イギリスが圧倒的に多く,次いでフランス,4番目がオランダである。オランダに黒人奴隷貿易当事国のイメージがあまり無いかもしれないが,17世紀の時点ではポルトガルに次ぐ主要国であった。18世紀に入ってから英仏が急速に輸送量を増やし,オランダを抜き去っていく。ゴレ島がフランス領となったのはその端緒である。他はちょっと見当たらなかった。ロイヤル・ダッチ・シェルがカタールの油田開発にかかわってたりしないかなと思って調べ

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    DG-Law 2022/11/25
    書いた。今回はけっこう何かしらの関係がある国が集まったグループが多くて書きやすかった。なぜか大西洋三角貿易とナポレオン戦争に言及する機会が多かった。面白いのは,BとEは当然として,あとはCかな。
  • nix in desertis:『「センター試験」を振り返る』を読む(2)実施概要編

    ・『「センター試験」を振り返る』(大学入試センター,2020年) (1)から。予告通り,第三部の全年度の実施概要から,世界史A・Bの出題ミスに関する項目だけ拾い上げてみることにした。出題ミスのみで,問い合わせがあったこと等はどうでもいいものが多かったため省略している。こうして並べてみると1980年代前半の共通一次の開始直後は私大のようなミスが頻発しており,ノウハウが蓄積するまでの苦労が忍ばれる。共通一次が創設された理由の一つが「難問・奇問のあふれる大学入試に対する模範を示すこと」であったのだが,とはいえ当時は理想とすべき良問像そのものが固まっておらず,最初期の共通一次は現在で言うところの私大っぽい問題も多く,それも含めての試行錯誤期間だったと振り返ることができよう。 〇1980年の世界史,5 <問題>下線部①〜⑤から誤っている箇所を一つ選べ。【64】 ①7世紀後半に朝鮮半島の統一に成功した

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    DG-Law 2022/08/28
    共通一次とセンター試験の計42回実施概要から,世界史の出題ミスと話題になった事件を抜粋。共通一次やセンター初期は割りと私大っぽいミスをしていてちょっと驚いた。/「昭和の米騒動」は知らなかったけど面白い。
  • nix in desertis:早稲田大・文学部&文化構想学部・世界史の入試問題で掲載された西洋美術作品リスト

    <序> 大学受験では,大学・学部・日程ごとの傾向をつかむことが重要とされ,こと世界史においてそれは記号選択や論述の量といった出題形式と,出題される時代・地域・分野の偏りと解される。中世・近世ヨーロッパ史の出題が確実にある一橋大や,中国史の出題割合が高い名古屋大や立命館大などがその代表例であろう。その中で今回クローズアップするのは,早稲田大の文化構想学部・文学部では西洋美術史を扱った出題が必ず存在し,多くの作品の図版が掲載されるという点である。しかも,ほぼ必ず最後の大問にまとまって置かれているところまで定型で,これは極めて特徴的である。文化史の出題が多い傾向を持つ入試問題自体がさほど多くない中,さらに細分化された西洋美術史から必ず出題されるというのは類例を見ない。文学部に進む者は中国思想を志そうが社会学を志そうが西洋美術史は必ずたしなんでおくべしという強い意識が見られる。なお,例のモノクロで

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    DG-Law 2022/08/06
    受験世界史深掘り(?)シリーズ……というにはニッチすぎる調査かもしれない。皆さんの好きな絵は掲載・出題されていましたか?/↑カラヴァッジョが範囲外なのは高校世界史永遠の謎なので……
  • nix in desertis:2022受験世界史悪問・難問・奇問集 その3(国立大)

    昨日の続き。日の国立大でラスト。名古屋大が大きく報道されていた出題ミスを含む3つ,京大1つ。おまけで一橋大のレジェンドシリーズの解説を付した。千葉大と東京外大は未入手である。 1.名古屋大 <種別>出題ミス <問題>1 中国史上しばしばあらわれた「乱」には,乱徒が身につけたシンボルや反乱首謀者の名をとって命名される場合が多い。(編者により中略)〔 ⑦ 〕の乱(唐),〔 ⑧ 〕の乱(唐末),〔 ⑨ 〕の乱(明末)などは後者である。 (編者により中略)事実,隋末の乱は中国史上で最大規模の乱であり,四川を除く中国のほぼ全域を巻き込んだ。その特徴は極めて土着性の強いことにあり,典型的な群雄割拠の情勢をつくりあげた。この点は,唐末の〔 ⑦ 〕の乱が〔 ⑫ 〕の商業経路を利用して非常に流動的な動きを示したことと対照的である。つまり, 隋末と唐末の反乱の動きの違いは,〔    ⑬    〕ことを物語っ

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    DG-Law 2022/03/20
    3日目,国立大。/名古屋大の中国史はいつもの感じで,出題ミスでなくともひどかった。3番は皆さんどう解答します?/一橋大はレジェンドシリーズだけど超難問ではないかなと。
  • nix in desertis:2022受験世界史悪問・難問・奇問集 その2(早稲田大)

    〔番外編4・5〕早稲田大 文学部 <問題>3 設問4 下線部dに関連して(編註:ノルマン人はドニエプル中流域のスラヴ人地域にまで進出し,先住民と同化しながら公国を形成した),この国の王でギリシア正教に改宗し,これを国教とした君主の名を記しなさい。 設問5 下線部eに関して(編註:ノルマン人にはシチリアと両シチリアを征服する者も出て,彼らは同地で王国を建国した),最も適切なものを選びなさい。 イ この王国ではムスリムがキリスト教への改宗を強制され,彼らはモスリコと呼ばれて迫害を受けながら生活した。 ロ この王国はビザンツ帝国の一部となり,ギリシア正教世界の一員として地中海世界で繁栄した。 ハ この王国の王都パレルモでは,アラビア語の文献がラテン語に訳され翻訳活動の中心になっていた。とくにイブン=ルシュドがアリストテレスの翻訳を行ったことで有名である。 ニ この王国では13世紀に「シチリアの晩

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    DG-Law 2022/03/19
    2日目,今日は早稲田大。/琉球・沖縄関連の問題が多かったように思われる。30番がハイライト。/今年の教育学部はどうしちゃったんでしょうね……
  • nix in desertis:2022受験世界史悪問・難問・奇問集 その1(慶應大・早稲田大途中まで)

    今年も無事に公開に至ることができた。協力してくれる方々に感謝を申し上げたい。自分自身も例年より忙しさがやわらいだ2月で,少し書きやすかった。なお,3巻が発売しているので,2020年以前をまとめて読みたい方はこちらをお読みください。 <収録の基準と分類> 基準は例年とほぼ同じである。 出題ミス:どこをどうあがいても言い訳できない問題。解答不能,もしくは複数正解が認められるもの。 悪問:厳格に言えば出題ミスとみなしうる,国語的にしか解答が出せない問題。 → 歴史的知識及び一般常識から「明確に」判断を下せず,作問者の心情を読み取らせるものは,世界史の問題ではない上に現代文の試験としても悪問である。 奇問:出題の意図が見えない,ないし意図は見えるが空回りしている問題。主に,歴史的知識及び一般常識から解答が導き出せないもの。 難問:一応歴史の問題ではあるが,受験世界史の範囲を大きく逸脱し,一般の受験

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    DG-Law 2022/03/18
    今年も更新します。3日構成です。/今年も相変わらず慶應大・法学部が異常に多い。3番と7番が特にひどい印象。/早大・法学部の14番は高校世界史の中世の教え方にかかわっていて,意外と深い話題かも。
  • nix in desertis:受験世界史(地歴公民)の論述問題とは何か

    どちらかというと指導者層,または受験が終わった社会人向けの話題である(もちろん高校生・受験生が読んでもよい)と前置きした上で。 受験世界史(社会科,地歴公民)で論述問題が課されるのはなぜか。文章作成能力なら国語や小論文で問えばよいので,地歴公民は全て純粋な知識問題でよいのではないかというのはたまに聞かれる主張である。しかし,それらでは測れない能力があるからこそ,地歴公民にも論述問題はある。ここでは世界史に絞って解説する。論が世間の議論に資することを期待して。 1.事件歴史用語を説明させる問題 論述問題として最も多いのは,「◯◯について△△字以内で説明しなさい」というパターンで,○○には特定の事件歴史用語が入る。たとえば, エンコミエンダ制について説明しなさい(60字程度)。 これは実際に今年の慶應大・経済学部で出た問題を少し改変したものであるが,解答は以下。 「スペインアメリカ大陸

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    DG-Law 2022/03/03
    久々に頑張って書いた。構想はあって書く契機が無かっただけではあるのだけど。/教科書の検索性の悪さを自分の脳内で検索エンジンを作って補え,という試験なのかもしれないとかブコメを読んで思ったり。
  • nix in desertis:ゴヤとマネという様式分類上の困難を高校世界史でどう扱うか

    久しぶりの高校世界史深掘りシリーズ。 言うまでもなく,様式史とは同時代または後世の人間による整理である。ゆえに画家個人を必ずどれかの様式に入れないといけないわけではない。実際に,どうにも分類しがたい画家は存在する。しかし,専門家や好事家はともかく,一般教養や高校世界史のレベルだと,有名な画家をどこかしらのグループに入れることが要請される。この画家は一人一派なので型にはまらないのです,という説明を通すのは難しい(なぜ難しいのかわからないという人はすでに世間の知的水準や感覚から遊離している自覚を持つべし)。どこのグループにも入らない理由の説明をしようものなら,世の中には一般教養として求められるものが無数にあるのだから,込み入った事情を把握するくらいなら別のものを学んだほうが効率がいい,という反応をされてしまうのが常である。これは知っていてほしいと思う側にも望ましくない状況で末転倒である。だか

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    DG-Law 2021/12/14
    久しぶりに高校世界史深掘りシリーズを書いた。この種の偉大ながら分類が困難な人を教育・教養課程でどう扱うかという問題は,他の様式分類がある芸術ジャンルでも発生していそう。
  • nix in desertis:受験世界史悪問・難問・奇問集〔特別編〕明治大・情報コミュニケーション学部がひどすぎる件について

    『絶対に解けない受験世界史3』の発売記念記事。例年3月にやっている受験世界史悪問・難問・奇問集により,ここ数年の慶應大・法学部の世界史が極悪であることは知られていると思う。しかしながら,あの企画は3月頭までに入手できる試験問題の数が限られているという物理的な制約と,私自身が解いて分析して解答解説を付して友人たちに校正してもらうという時間的な制約により,主要国公立大と早慶上智までしか記事化できていない。それゆえに,それ以外の大学のものは『絶対に解けない受験世界史』の方で初公開という流れになっている。したがって,2・3巻を読んでくれた読者の方はご存じのことだと思うのだが,実のところ近年の私大の世界史の入試問題では明治大の情報コミュニケーション学部も慶應大・法学部に張ってひどい。あまりにもひどいので,ちょっと掘り深めてみることにした。 一番わかりやすい例として,書に収録される問題の数で見てみる

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    DG-Law 2021/09/20
    『絶対に解けない受験世界史3』の発売記念記事。書籍内で散々批判していた明治大の情コミュについてまとめてみた。
  • nix in desertis:『絶対に解けない受験世界史3(大学入試問題問題シリーズ3)』が出ます

    すでにAmazon,honto等で発売中です。シリーズ存続のためにもご購入いただけると幸いです。 以下は2巻同様に,書の紹介をFAQ形式で。 よくわかる! 『絶対に解けない受験世界史3 ―悪問・難問・奇問・出題ミス集』FAQ Q.目的や内容は前巻までと同じなの? A.全く同じです。大学入試における悪問や超難問,出題ミスを収録・解説したです。気で難しくて解けない問題から,日語の崩壊した問題,単なる誤植,笑える問題,珍しい問題など,多岐にわたって収録しています。 1.入試問題作成の杜撰さを世の中に訴えること 2.出題ミスの事例を集めて,出題者へ提供すること 3.悪問を笑い飛ばして当時の受験生の無念を供養すること 4.世の中の世界史マニアに難問を提供すること を主な目的としています。以下,1・2巻と同じQ&Aは省略。 Q.収録範囲は? A.2017年の私大その他,2018〜20年の全大学

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    DG-Law 2021/08/13
    すでに発売中ですが自分のブログでも告知します。1・2巻よりも分厚くなった理由や見どころ等を説明しています。よろしくお願いします!
  • nix in desertis:最近読んだもの・買ったもの(マリー・アントワネット関連作品2つ)

    ・『傾国の仕立て屋ローズ・ベルタン』1〜5巻。 → 王妃マリー・アントワネット付のモード商となり,ルイ16世治世下のフランスのファッションの中心にいた人物マリー・ジャンヌ・ベルタンの伝記的な作品。 → 主人公のベルタンは「仕事しよ」が口癖の有能なワーカホリックで,内に男性社会への反発・ファッションへの激しい情熱・強い功名心を持った女性として描かれている。この点では典型的な,ともすれば陳腐な領域に入るかもしれない,前近代の女性の立身出世物と言えよう。ただし,かなり出世欲が強い人物として描かれているのはやや珍しいか。 → 主人公はあくまでベルタンであるが,同時期に活躍した髪結師レオナール・オーティエとは名コンビを組んでいて,ベルタンの出世に一役買う重要人物としてデュ・バリー夫人や,もう一人の主人公たるマリー・アントワネットも登場して,徐々に歴史の歯車が動いていく。ちょっと面白いのは作者すら予想

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    DG-Law 2021/07/29
    セルクマその3。『ローズ・ベルタン』と『悪役令嬢に転生したはずがマリー・アントワネットでした』。どちらもこの先の史実との付き合い方が楽しみ。