兵庫県三木市で、農作物などを荒らす「特定外来生物」に指定されているアライグマの平成29年度の捕獲数が1292頭で過去最多になったことが分かった。捕獲地域は市内のほぼ全域にわたり、住宅街にも出没している。市は箱わなによる駆除を進めるが、繁殖力に追い付いていないのが実情だ。 北米原産のアライグマは、アニメの主人公になったことから1970年代に大量輸入されたが、性格が凶暴のため遺棄されたり、飼い主から逃亡して国内各地で野生化した。 三木市では平成10年ごろから出没するようになったという。一度に4〜5頭を産むなど繁殖力が高く、国内では天敵がいないため急速に生息範囲を拡大。18年度に350頭だった捕獲数は28年度に1030頭に増えている。 4〜6月に出産するため、捕獲は春から夏にかけてが最も多い。ただ近年は暖冬傾向で出没が早まり、今年は2月に56頭、3月に88頭を捕獲した。 雑食性でイチゴやスイカ、
果物の「糖度」を判定する「糖度計」のように、一瞬で魚の「鮮度」を判定する機器が登場して注目を集めている。兵庫県明石市の老舗計量器メーカー「大和製衡(やまとせいこう)」が開発した「フィッシュアナライザー」だ。機器に取り付けられた電極を魚に当てると、5秒以内で「鮮度」と「脂乗り」を判定することができる。客観的に魚の「商品価値」が分かるので、漁港や市場では魚のブランド化に活用する動きも出てきている。(土屋宏剛) 展示会の話題独占 「どうして鮮度が分かるんだ…」 今年2月下旬に大阪市で開催された西日本最大の水産関連商品展示会「シーフードショー大阪」で、フィッシュアナライザーは来場した漁協や市場関係者の話題を独占した。 大和製衡のブースでは、魚の鮮度を5段階で判定するフィッシュアナライザーのデモンストレーションを実施。魚に機器の電極を当てると古い魚は「B」や「C」の文字が、水揚げ直後の魚は「A」の文
ホタルイカ漁が全国で最も早く始まった香美町香住区の香住漁港で連日、ホタルイカが水揚げされている。漁の最盛期はこれからで、松葉ガニ(ズワイガニ)漁の終盤に伴い、底引き網漁船は冬から春のホタルイカ漁が主力となる。 漁場の中心は香住沖約20キロで、早朝に出漁し、午後7時頃には帰港する。体長2〜3センチのホタルイカは鮮度を保つため、すぐに氷の入った発泡スチロールの箱に詰められる。 28日は、但馬漁協の底引き網漁船6隻が水揚げしたホタルイカ約280箱(1箱約10キロ)を漁港内に積み上げた。午前6時45分から鐘の音を合図に、仲買人が1箱5千〜5500円の高値で次々と競り落とした。 「大祐子丸」(40トン)船長の膳所直樹さん(35)は「予想以上の値がついてよかった」と表情をほころばせた。膳所さんによると、同船の今年のホタルイカの初漁は1月17日。初日は5箱と少なく、シケの日も多かったため、漁獲量が増えた
播磨灘で獲れる新鮮な明石産のタイやスズキの価値を高めようと、明石浦漁業協同組合(明石市岬町)は、魚の鮮度を判定できる新装置を3月から導入し、厳選したタイやスズキを「特選品」として出荷する取り組みを始める。装置は地元の計量器メーカーが開発した。漁協は「明石ブランドを全国にPRしたい」としている。 漁協は明石産の魚介類の魅力を広めようと、平成27年12月から地元の計量器メーカー「大和製衡(やまとせいこう)」とタイアップ。魚の脂の乗り(脂肪率)を測定できる同社の装置「フィッシュアナライザー」を活用し、脂の乗った良質な明石産のタイを「特選品」としてブランド化し、魚価を高める取り組みを進めてきた。 さらに今年1月、同社は脂肪率だけでなく鮮度も計測できるよう装置を改良することに成功。漁協は新装置でタイの品質を鮮度も合わせて判定するとともに、食感や味が比較的似たスズキも同様の判定対象に加え、3月から特選
兵庫県赤穂市坂越に本社を置く製塩会社「赤穂化成」は、地元特産の殻付きカキを海洋深層水で浄化し、「室戸海洋深層水仕込みの牡蠣(かき)」と名付けて販売を始めた。 生食用としての安全性をより高め、濃厚なうまみに仕上げたという。今シーズン(12月~2月)は1万~2万個、来シーズンは3万個の出荷を予定している。 同社などによると、カキは餌となる植物プランクトンを摂取するため、1時間に10~20リットルの海水を取り込んでは吐き出す。同社は約20年前から、高知県室戸市沖の海洋深層水を利用した清涼飲料水の製造販売を手がけており、新たな事業展開として、清浄性の高い海洋深層水をカキに応用することにした。 坂越湾で水揚げされたカキを室戸市にある事業所へ運び、蓄養槽(長さ2メートル、幅1メートル、深さ0・7メートル)に入れて海洋深層水を48時間以上かけ流した。水深344メートルから引き上げた深層水は、年間を通じて
兵庫県高砂市の高砂、伊保漁業協同組合の各水産研究会が12日、大型の高級二枚貝「タイラギ」の養殖実験を始めた。高砂の海で大きく成育するかなどを確かめ、養殖の適否を3年間かけて判断する。漁業関係者は「新しい産業に育ってほしい」と熱い視線を送る。 タイラギは貝殻が三角形をしており、主に貝柱が食用となる。大きなものでは体長30センチ以上に育ち、二枚貝としては高値の1キロ3千~6千円で取引されるという。環境省のレッドデータブックでは準絶滅危惧種とされ、有明海や瀬戸内海などが産地。近年、養殖の研究が進められている。
兵庫県・淡路島には、独自の進化を遂げた「ガラケー」ならぬ、「ガラカー」がある。その名もずばり「農民車」。ストレートすぎる名前の通り、農作業のため、とりわけタマネギの収穫に使うために開発された車だ。 写真を見ればお分かりの通り、フレームやエンジンがむき出しの、ただならぬハンドメード感。見た目はバラバラ、同じものはない。それもそのはず、作っているのは農機メーカーじゃなく、地元の鉄工所。中古車の部品を寄せ集めてできた、ハイブリッドな雑種車である。 “車の起源”は、半世紀以上も前、国産のトラクターが普及し始めた頃のこと。使えなさに業を煮やしたとある農家が、耕運機などを作っていた鉄工所に持ちかけ、「トラクターにならなんで農民車になった」のがはじまりだと、開発に携わった人は証言する。 ところが、これに注文が相次ぎ、島内の10を超える鉄工所で作られ、1980年代には推定1万台以上あったというから、どう転
地域の特産品に親しんでもらおうと、加西市立賀茂小学校(同市福住町)の3年生17人が31日、学校近くの畑で市特産のニンニク「ハリマ王」を収穫した。児童らは額に汗をにじませながら元気よくニンニクを引き抜いていた。 食育・環境学習の一環として毎年この時期、3年生が収穫作業を行っている。同市では昭和初期からニンニクが栽培され、辛くにおいが強いのが特徴。「ハリマ王」として商標登録されているという。 児童らは、抜き取ったニンニクの皮をきれいにはぎ取り、似通った大きさや形にそろえて束ねていった。収穫したニンニクは家に持ち帰ったり、学校で調理したりするという。
国内産がほとんど流通していない果実「ベビーキウイ」を加西市の特産品にしていこうと、県立播磨農業高校(同市北条町東高室)で6日、園芸科果樹コースの生徒5人がベビーキウイの苗を植えた。市や神戸大大学院、企業の協力を得ながら栽培し、5年後の商品化を目指す。 同校では昨年4月から、地元の農産物を使ったレストラン開店に向けた活動を展開。その際にスイーツメニューが課題となっていたところ、同校と交流のあった高知市の健康食品会社「ミタニホールディングス」からベビーキウイの生産を提案されたという。 市によると、国内では主に米オレゴン産やチリ産のものが流通。通常のキウイは直径4〜5センチだが、ベビーキウイは同2〜3センチで、酸味が控えめで甘く皮ごと食べられるのが特徴だ。 同校には、同社から4品種24本の苗が提供された。1〜2年で成長し、3年後の秋に実がつくという。神戸大大学院農学研究科付属の食資源教育研究セン
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く