ギリシャ・ポロス島の水産養殖場(2023年7月5日撮影)。(c)Angelos Tzortzinis / AFP 【6月10日 AFP】2022年の水産物生産で養殖漁業が初めて天然漁業の割合を上回った。このほど発表された報告書で、世界の食糧需要における養殖漁業の重要性がますます増していることが明らかになった。 国連食糧農業機関(FAO)が先週、コスタリカで開催された海洋保全に関する専門家会議で発表した報告書によると、2022年の養殖漁業の生産高は9440万トンで、水産動物生産全体の51%を占めた。人間の食品用水産物に限ってみると、養殖水産物の割合は57%に上った。 FAOによると、水産食品に対する世界需要は増加の一途をたどると予想され、健全な食生活維持のためには持続可能な生産量の増加が不可欠とされる。「食料安全保障と栄養にとって、水生食物システムが不可欠であるとの認識は深まっている」と報告