内閣府は2020年7月31日、2020年版の高齢社会白書を発表した。日本の高齢化の現状や将来予想をまとめたもので、日本の社会情勢を推し量る重要な資料を多数盛り込んだ、注視すべき白書の一つである。今回はその記述内容をトリガーとして「高齢者にとって心の支えとなる人物」について見ていくことにする(【高齢社会白書一覧ページ】)。 今件は直近白書では掲載されていなかったものの、過去の白書で解説されており、その一次データとなる内閣府の「高齢者の生活と意識に関する国際比較調査」の2010年版を参照したもの。同調査は5年おきに実施されており、現時点では2015年版が最新となるが、その版では該当項目の調査が行われておらず、今回確認する2010年版の値が最新となる。 該当調査は60歳以上の男女を対象にしている。日本において高齢者の心の支えになる人物を挙げてもらったものだが、高回答率を示したのは「配偶者・パート