国立劇場の元演出室長で音楽プロデューサーの木戸敏郎氏は、以前、ダイヤモンオンラインにおいてクオン株式会社の武田隆社長と、“日本の伝統芸能とインターネット融合”をテーマに対談をされている。その中で木戸氏は、「ポイエティック」という方法論について言及し、次のように語られている。 −−−古典と言われる芸能の中には、「伝統」と「形骸」が一緒になって入っています。そこから形骸を壊し、伝統だけを抜き取る。それを何か別のパラダイムに入れてみて、新しいものを創り出そうというわけです。−−− まさに「ポイエティック」。2年目となる超歌舞伎を観ながら、何度もその木戸先生のその言葉を思い出していた。 昨年の超歌舞伎での“分身の術”が話題となったNTTのイマーシブテレプレゼンス技術「Kirari!」など最新テクノロジーと伝統芸能が見事に融合した舞台。 今年の超歌舞伎「花街詞合鏡」(くるわことばあわせかがみ)は、昨