利用時にCO2が排出されないクリーンなエネルギーとして注目される「水素」。2024年5月17日には「脱炭素成長型経済構造への円滑な移行の推進に関する法律(水素社会推進法)」が参議院本会議で可決され、成立するなど、日本社会全体として低炭素社会の実現に向けた取り組みを加速させようと着々を歩みが進みつつある。 そうした低炭素社会の実現に重要になってくるのが、実際に利用される水素やアンモニアなどの安全な運搬。中でも水素は気体での運搬は効率が悪いため、体積を気体の800分の1にできる液化(およそ-253℃が沸点であり、それ以下にすることで液体となる)して運ぶことで効率を高めることが求められている。しかし、これまで液体水素タンク内の正確な様子を把握するためには、水素の漏出を防ぎつつ、各種センサを内部に入れるための専用の気密端子が存在しておらず、安全な運搬の実現のためにもその実用化が待たれていた。 水素