三年以上にわたって構想を練り上げ、準備をつづけてきたJapan Past & Presentが、本日、ようやく公開される運びとなりました。このプロジェクトに、日本の人文学研究に携わる世界中の研究者が大きな可能性を見出し、期待を寄せ、そしてその今後の発展に実際に加担してくださることを、心から願っております。JPPの規模とビジョンの壮大さは、管見の限り前例のない試みだと認識しております。しかし、これはほんの始まりに過ぎません。 ジャパン・パスト&プレゼント、通称JPPは、分野、時代、国を越えて日本の人文学研究の情報中枢として機能し、研究者をつなげ、研究と教育を促進するグローバルな情報ハブです。最初は数人の話し合いから生まれたこのプロジェクトは、世界中の研究者が一緒になって日本の人文学を真にグローバルな研究領域として再構築するためのプラットフォームになるという、きわめて大胆な目標を掲げております
外国の書店に漫画があるのは今や珍しい光景ではない(パリの書店、2022年) RICCARDO MILANI-HANS LUCAS-REUTERS <『SPY×FAMILY』や『鬼滅の刃』など、北米市場の45%を日本作品が占める「波」はどう生まれたのか、翻訳者・兼光ダニエル真が語る> 近年、海外では日本のアニメに加え漫画の売り上げが、特に北米で飛躍的に増加している。背景にあるのはどのような事情か、30年以上にわたり日本の漫画やアニメ作品を英訳してきた翻訳者で、欧米やアジアのオタク事情やビジネスに詳しい兼光ダニエル真に本誌・澤田知洋が聞いた。 ──北米市場で、コロナ禍を機に『鬼滅の刃』など漫画の売り上げが急激に伸びている。これはなぜか? コロナ禍の巣ごもり需要を背景にネットフリックスなど配信サイトでアニメ視聴が増加し、その原作を買い求める動きが定着しつつあることが大きい。米メディアICv2が種
12:30 開場 13:00~13:05 江藤茂博「開会の辞」 13:05~13:20 松本健太郎「企画趣旨説明」 13:20~14:00 講演①秦剛「戦う少女「木蘭」の中日間の越境」(北京外国語大学) 14:00~14:40 講演②楊駿驍「越境の時代における「亜文学」と政治」(早稲田大学) 14:40~15:40 講演③鄧剣「ビデオゲームと悲観社会 ——近年の中国ビデオゲームにおける感性」(蘇州大学) 15:40~16:00 休憩 16:00~16:20 范勇志・丁潔・蔡文豪・張少楓 「大学院国際日本学研究科の大学院生によるコメント」 16:20~16:55 司会・谷島貫太(総合討論) 16:55~17:00 堀野正人「閉会の辞」
世の中には、さまざまなコンセプトの美術作品が存在します。理解できないものもあるけれど、少しでもヒントを得られれば、美術を楽しむスタートラインには立てるはず。トラの親子とともに、美術の見方や面白さを学んでいきましょう。 フランスの首都・パリに、日本文化を紹介する施設があることをご存じでしょうか。その名も「パリ日本文化会館」。1997年に開館し、国際交流基金が運営を行なうこの施設では、日本の伝統文化からポップカルチャーまでを、展覧会、舞台公演、映画上映、講演会など、さまざまなかたちで紹介。さらには、茶道や書道、いけばなに和食といった、多彩な日本文化体験講座に加え、日本語講座も実施しています。 いつものように家族団欒をしていたトラちゃん一家のもとに、一枚の手紙が届きました。そこには、ずっと会っていなかったトラ母さんのお兄さんがパリにいる旨が綴られています。お兄さんは元気に過ごしているのか、一家で
翻訳、国境、ジェンダー、身分、言語......を超える『万葉集』。上野誠・國學院大學教授[特別専任]と 翻訳家のピーター・J・マクミラン氏に本誌編集委員の張競・明治大学教授が聞く。『アステイオン』99号特集より「境界を往還する万葉集」を3回にわけて転載。本編は上編 張 本号の特集テーマの「境界を往還する」とは、片仮名で言うと「トランスボーダー」、つまり「国境を越えた」という意味ですが、今は「様々な境域を超えた」という意味の「超域性」として広く捉えられることが多いように思います。 今日は、上野誠先生とピーター・J・マクミラン先生にお越しいただきました。奈良時代後期に成立し、日本最古の歌集と言われる『万葉集』を「トランスボーダー」的側面から捉えると、どのようなことが見えてくるのか、存分にお話しいただきたいと思っております。 型を破るトランスボーダー大国日本 張 早速ですが、僕は、マクミラン先生
世界各国の作家、翻訳者、評論家たちが一堂に会し、村上春樹作品の魅力や翻訳の課題について意見を交わした国際シンポジウム&ワークショップ「春樹をめぐる冒険―世界は村上文学をどう読むか」が開催されたのは、2006年であった。はじめに、国際交流基金の梅本和義氏によってまず今回のシンポジウムがその延長線上に企画されたものであるという趣旨が説明された。次いで2006年のイベントにも参加したジェイ・ルービン氏によるオープニングトークでは、そうした村上文学に影響を受けた日本人作家たちが数多く、国際的に評価されている状況が語られ、村上現象の現在性が改めて確認された。 続いての第1セッション「新しい世代の作家にとっての日本文学」では、全員が揃って登壇し、2006年のイベントの案内人の一人であった柴田元幸氏の司会のもと、五人の文学者たちが自分たちの創作と日本文学との接点を話し合った。まずチョン・イヒョン氏は、世
【図書館機構】京都大学貴重資料デジタルアーカイブ: 京都大学とプリンストン大学の共同事業により、斑島文書14点を公開しました 京都大学とプリンストン大学の共同事業により、総合博物館が所蔵する『古文書集』より「斑島文書」14点を京都大学貴重資料デジタルアーカイブにて公開しました。 ▼斑島文書 斑島文書は、14世紀前半から16世紀半ばまでの様々な武将が発給した14通の文書をまとめた巻子です。大正5年11月に京都の老舗古書肆竹苞書楼から購入したもので、京都大学の収集文書である『古文書集』に含まれています。 巻子には室町幕府の将軍直臣大草氏が知行する駿河国田尻郷の権益を保障する御判御教書【ごはんのみきょうじょ】や管領奉書【かんれいほうしょ】の他、足利尊氏・足利直冬・細川頼之・細川高国・大内義隆など有名な武将の文書が並びます。特に肥前国松浦党一族の斑島【まだらじま】氏に宛てられた文書が3通もあること
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