三重県亀山市で現在は唯一、入院可能な産婦人科が2025年3月末までに病床を廃止すると県が明らかにした。県内の有床の産婦人科は19年に23あったが、今年7月現在で18に減少した。一見勝之知事は1日の定例記者会見で、医療従事者確保の支援に取り組むとした。【寺原多恵子】 県によると、病床を廃止するのは亀山市の宮村産婦人科。25年度以降は無床の診療所として、出産の対応が可能な市外の病院などと連携する。宮村産婦人科は現在、急性期用の病床が16床ある。設備の更新が難しいことや、看護師不足から入院治療が困難になるとして、病床を廃止する。 県医療政策課によると亀山、鈴鹿の両市で産婦人科の急性期病床は7月時点で669床ある。25年に必要とする目安の病床数の529床を上回っている。亀山市の小林恵太・健康福祉部長は、「一定の影響はあるが、鈴鹿市などと連携することで、市民の安心安全な分娩(ぶんべん)体制を確保でき