山種美術館(東京・渋谷)で「癒やしの日本美術―ほのぼの若冲・なごみの土牛―」が開催されています。12月4日に開かれた内覧会に伺いました。 若冲の「ゆるかわ」がお出迎え 「日本美術の鑑賞をとおして、心が癒される展覧会」を意図して企画された本展。冒頭から若冲の「ゆるかわ尽くし」でした。若冲といえば、「動植綵絵」のような鮮やかで濃密な作品のイメージが強いですが、本展では「伏見人形図」や「布袋図」など、あたたかみのある作品が集います。 伊藤若冲「伏見人形図」1799(寛政 11)年 山種美術館蔵 伊藤若冲「布袋図 (無染浄善 賛)」1762(宝暦 12)年 個人蔵 ふわもふ動物、心安らぐ風景も 動物画も堪能できます。長沢芦雪「菊花子犬図」は、まさに「ゆるかわ」の限りを尽くしたと言ってもいいでしょう。画面の中にふわふわ、もふもふがギュギュっと詰まってる様には、愛おしさすら感じます。 長沢芦雪「菊花子