中国:AI生成画像の著作権侵害を認めた初の判決~その概要と文化庁「考え方」との比較~ 2024/04/03 海外法務, 知財・ライセンス, 中国法 1. はじめに 近時, Chat GPT, Midjourney等, 生成AIの驚異的性能が注目されるとともに, 生成AIに関する法的問題[2]の一つとして, 生成AIにより他人著作物の類似物が生成された場合に著作権侵害が認められるかの問題が世界的に議論されている。例えば, 日本においても, 政府の文化審議会著作権分科会法制度小委員会の「AI と著作権に関する考え方について」(2024年3月15日)(以下「考え方」) [3]にこの問題の検討結果が示されている。 この問題に関し, 中国では, 本年(2024年) 2月8日に, 広州インターネット法院が, 画像生成AIにより生成された画像について, 生成AIサービスの提供事業者による著作権侵害