「まるで毒を盛られたかのようでした」と、ソマリランドに暮らす女性ラーマ・ハッサン・マフムードさんは言う。 彼女は家畜のヤギとヒツジ300頭、ラクダ20頭をいっぺんに失った。最後のラクダが死んだ後、ラーマさんの家族は、隣人からミルクをもらってしのいでいたが、やがてほかの家の家畜も死んでいき、じきに皆で分け合うこともできなくなった。 村の人たちは、お金を出し合ってトラックを借りた。50人がトラックに乗り込み、ひと晩かけて、ソマリランド中央部にあるブラオの街へとたどり着いた。道中では、廃材やビニールシートで作った小屋が立ち並ぶ、急ごしらえの集落をいくつも通り過ぎた。