というか、こんな簡単な問題すら理解できない者たちが政治家をやり、しかも政権中枢で政策決定に関与しているのだから、まったくお話にならない。 たとえば下村博文文科相はこんなことを言っている。[1] 「(教育勅語には)至極まっとうなことが書かれており、当時、英語などに翻訳されて他国が参考にした事例もある。ただしその後、軍国主義教育の推進の象徴のように使われたことが問題だ」 下村博文文科相は8日、教育勅語の原本が確認されたことと絡めてこう述べ、内容そのものには問題がないとの認識を示した。 教育行政のトップからしてこの体たらくである。 この下村の認識は二重三重に間違っているのだが、どこがどうおかしいのか、具体的に見ていくことにしよう。 まず教育勅語の全文を見てみる。リンク先の画像が示すように、各学校に「下賜」され、行事のたびに「奉読」が義務付けられたこの勅語には句読点も何もなく、べったりとした文語体
シンガポールは日本軍に感謝しているというあきれた妄説 シンガポール政府の公式出版物でうにうにさんの検証を補足する 記念碑を作る意味 粛清検問場 Sook Ching Centre 憲兵隊東地区本部 Kenpeitai East District Branch 日本軍宣伝部本部 Japanese Propaganda Department Headquarters ブキバト慰霊碑 Bukit Batok Memorial 「血債の塔」を訪れた藤原彰氏の感慨と懸念 シンガポールは日本軍に感謝しているというあきれた妄説 大達茂雄のシンガポール占領行政への関与に触れたついでに、もう少しシンガポールについて書くことにする。 井上和彦氏という産経文化人(「軍事ジャーナリスト」らしい)がいるのだが、この人、シンガポールは先の大戦での日本の戦いに感謝している、と主張しているのだ。アジア太平洋戦争での日本の
2018.11.13 06:15 台湾「慰安婦」像足蹴事件は、右派団体による「歴史戦」のひとつにすぎない 日本の右派団体「慰安婦像の真実国民運動」幹事の藤井実彦氏が、台湾に初めて設置された「慰安婦」像に蹴りを入れているように見える姿が監視カメラの映像から発覚した事件を覚えているだろうか。この「慰安婦」像は2018年8月に中国国民党台南市支部によって設置されたもので、藤井氏らはこの像の即時撤去を求め、9月6日、同支部に公開質問状を手渡す目的で台湾を訪れていた。 当初は蹴りを入れたというのは全くの捏造だと主張していた藤井氏は、動画が公開されると「ストレッチをしただけであり、蹴っていない」などと釈明する。しかし、同じく捏造を主張していた「慰安婦の真実国民運動」は、9月12日に代表の加瀬英明名で 「藤井氏が慰安婦像を蹴るようなそぶりをしたことは明らか」とする、謝罪文を発表。藤井氏は9月11日付で同
【全文】歌手キム・ジャンフン、「防弾少年団」問題への日本の対応に反発…「加害者・日本が被害者コスプレしている」 韓国歌手キム・ジャンフン(51)が原爆投下写真がプリントされた衣装を着用したとしてアイドルグループ「防弾少年団(BTS)」を非難する日本の一部媒体に関連し、「加害者である日本が被害者コスプレをしている」と言及した。 キム・ジャンフンのプロフィールと写真 キム・ジャンフンは去る13日、自身のFacebookに「ミュージシャンとして生きようと我慢していたが、もう我慢できない」と最近起こった「防弾少年団」事態に関する文章を14日正午に掲載することを予告した。 これを前に日本のテレビ朝日はJIMINの原爆Tシャツ問題により、去る9日に予定されていた「防弾少年団」の「ミュージックステーション」出演を見送られることになった。それだけではない。リーダー、RM(24)が過去着用したブルゾンや帽子
朝鮮人が井戸に毒を入れている、といった類の流言が事実ではあり得ないことについては、震災当時でも、ある程度の科学的知識のある人々にとっては常識だった。そのことについてはこちらの記事にも書いた。 物理学者の寺田寅彦は、井戸への投毒と爆弾騒ぎについて以下のように書いている[1]。 例えば市中の井戸の一割に毒薬を投ずると仮定する。そうして、その井戸水を一人の人間が一度飲んだ時に、その人を殺すか、ひどい目に逢わせるに充分なだけの濃度にその毒薬を混ずるとする。そうした時に果してどれだけの分量の毒薬を要するだろうか。この問題に的確に答えるためには、勿論まず毒薬の種類を仮定した上で、その極量(きょくりょう)を推定し、また一人が一日に飲む水の量や、井戸水の平均全量や、市中の井戸の総数や、そういうものの概略な数値を知らなければならない。しかし、いわゆる科学的常識というものからくる漠然とした概念的の推算をしてみ
関連記事:雁屋哲氏のブログが近々再開 『美味しんぼ』原作者の雁屋哲氏は、天皇制、戦争責任、原発問題と、この国の抱える重大問題に対して真っ当な認識を持っている数少ないマンガ関係者の一人であり、貴重な存在と言える。 その彼が、どうしてそのような認識を持つようになったか、その原点とも言える体験を語っているので一部を紹介する。 雁屋哲 『戦争の記憶』(日本の戦争責任資料センター 『Let’s』 2013年3月号) … 私が体験した二つのこと 一九四五年に戦争に負けてから…今年で六八年。 だから、戦争中のことなど、忘れられている。そこで、かろうじて、僅かな記憶を残している私が、ここに証言したい。 日本は、中国に対して言い訳のできない残虐なことをした。 (一)裸にされた少女 私は一九四一年生まれ。一九四五年に、日本に引き揚げてきたので中国に対する記憶は余り多くはない。 しかし、その中で、鮮烈に記憶に残
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