ただ、関西では北陸新幹線に期待する声があまり聞こえてこない。住民や財界、ルートから外れた自治体の反応も薄い。自分たちの生活やビジネスに北陸新幹線が関係するとの実感が湧かないのも一因だろう。北陸3県のような切迫感がないし、選挙での集票にもつながらない。それゆえに半世紀近く議論がほとんどされず、ルート決定が先送りされてきた。 京都府下ですら、誘致活動は盛り上がっていない。府庁は1990年代に亀岡市での新駅設置を推進し、7年前の関西広域連合で「米原ルート」を容認したが、この1年半、「舞鶴ルート」「精華・西木津ルート」「京田辺駅ルート」「松井山手駅ルート」と要望をコロコロ変えてきた。西田議員の個人的思い付きに振り回されている感もある。それでは府民の関心も高まらない。 「2本目の新幹線」は必要か 終点となる新大阪駅を抱える大阪府庁や大阪市役所ですら、最近は淡泊だ。 2011年ごろ、当時の橋下徹府知事