【ワシントン共同】米疾病対策センター(CDC)は3日、多くの薬剤に強い耐性を示す221の細菌を2017年に分析した検体から見つけたと発表した。治療法の切り札とされる強力な抗生物質カルバペネムも効かない「悪夢の耐性菌」で、感染者を隔離するなどの対策を徹底するよう呼び掛けている。 全米では初の本格調査で、CDCの担当者は「これほど多く見つかるとは驚いた」と話した。 病院や高齢者福祉施設の利用者から採取した検体から、カルバペネムに耐性を持つ肺炎桿菌や大腸菌など約5800の菌を見つけた。
By NIAID 「淋病(りんびょう)」は比較的感染頻度が高い性病で、自然治癒することがなく、放置すれば男性は精巣上体炎、女性は腹膜炎を引き起こすなど重篤化する危険があることが知られています。世界中で毎年7800万人が感染する最も一般的な性感染症である淋病について、現在の医療現場でよく用いられる2種類の抗生物質に抵抗性を持つ菌が中国国内で増えていることが確認されました。 Susceptibility of Neisseria gonorrhoeae to azithromycin and ceftriaxone in China: A retrospective study of national surveillance data from 2013 to 2016 http://journals.plos.org/plosmedicine/article?id=10.1371/jour
【ジュネーブ共同】世界保健機関(WHO)は7日、家畜の成長促進や疾病予防のための日常的な抗生物質(抗菌薬)の投与を中止するよう農家や食品業界に勧告した。乱用や過剰摂取により、人や動物に抗生物質が効かなくなる危険性が高まっていると警告している。 抗生物質が効果を上げない薬剤耐性菌は世界的に拡大しており、対策を取らない場合、2050年には年間1千万人が死亡するとの予測もある。
抗生物質の瓶。中国の北京地壇医院の隔離病棟で(2003年4月17日撮影)。(c)AFP/FREDERIC BROWN 【1月14日 AFP】米国で利用可能な26種の抗生物質のすべてに耐性を持つ細菌に感染した米国人女性が死亡していたことが、米疾病対策センター(CDC)の今週の発表で分かった。改めてスーパー耐性菌への懸念が高まっている。 発表によると、この70代の女性は昨年9月にネバダ(Nevada)州で死亡。それまでは脚を骨折してインドで入院治療を受けていた。 女性は米国内で利用可能なすべての抗生物質に耐性を持つカルバペネム耐性腸内細菌科細菌(CRE)に感染した後、敗血症で死亡した。 昨年8月、女性の傷口の一つから肺炎桿菌(はいえんかんきん)として知られるCRE株が検出されていた。 女性が感染した菌がどのようにして薬剤耐性を獲得したのかは明らかになっていない。 専門家によると、女性は亡くなる
【ジュネーブ共同】世界保健機関(WHO)は13日、世界で猛威を振るう結核について、2015年の死者数が推定で約180万人と前年を30万人上回ったと発表した。00年以降、減少傾向だっただけに「衝撃的な数値だ」としている。 深刻な問題となっている、不適切な治療により主な薬が効かなくなる多剤耐性結核の感染者も前年より増加した。 WHOによると、15年の新たな結核罹患者は推定1040万人。国別新規患者数はインド284万人、インドネシア102万人、中国92万人、ナイジェリア59万人、パキスタン51万人など。
9月29日、インド南東部テランガナ州のメダック県は、抗生物質生産の中心地だが、300社以上もの製薬会社の存在と、監督当局の怠慢、不適切な排水処理が重なったことで、湖と河川は抗生物質に汚染され、薬剤耐性菌の巨大な「培養皿」になってしまったと指摘されている。写真は薬剤耐性菌の一種、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)の培養皿。独ベルリンの研究室で2008年撮影(2016年 ロイター/Fabrizio Bensch) [ハイデラバード(インド) 29日 ロイター] - 何世紀も前、インドの王子たちはメダック県の水清きKazhipally湖で沐浴をしたものだ。しかし今日、酷暑のインド南部で暮らす最も貧しい村人でさえ、荒れ果てた湖岸と泡立つ水を指さし、「あのあたりには近づかないようにしている」と言う。 ハイテク産業の拠点ハイデラバードから車ですぐの距離にある南東部テランガナ州メダック県は、インド
(CNN) 米ファストフードと飲食チェーン大手の25社を対象に実施された食肉の抗生剤使用状況に関する調査で、2社が最高のA評価を獲得する一方、16社は落第の「F」と評価されたことが21日までに分かった。 調査は食肉に対する抗生剤の過剰使用に警鐘を鳴らす目的で非営利組織(NPO)6団体が実施。2年目となる今年は前年に比べると状況が改善し、合格判定を受けたチェーン店は2倍に増えた。報告書ではこれについて、抗生剤を常用している鶏肉を供給チェーンから外す動きが進んだためと分析している。 A評価を獲得したのは前年と同様、パネラブレッドとチポトレ・メキシカン・グリルの2社だった。パネラは今年秋現在、使用している食肉の91%が抗生剤を使わずに育てられたと報告している。 サブウェイは前回の落第評価からB評価へと急浮上した。調査対象となったチェーン店の中で唯一、新たに抗生剤使用に関する方針を定め、店で出すす
オーストラリア・シドニーのロイヤルのノースショア病院の微生物学研究室で培養物を調べる研究者(2004年6月7日撮影、資料写真)。(c)AFP/GREG WOOD 【9月20日 AFP】すべての既存薬に耐性を持つ強力な細菌「スーパーバグ」のまん延により、2008年の世界金融危機と同レベルかそれを上回る世界的な経済危機が誘発される恐れがあるとする報告書を世界銀行グループ(World Bank Group)が19日発表した。 「薬剤耐性菌感染症:私たちの経済の将来への脅威」と題されたこの報告書では、抗生物質などの抗生剤が従来のように感染症に効かない場合にどんな問題が起きるかについて考察されている。 抗菌薬への耐性は増加傾向にあり、今後、多くの感染症が再び治療不可能となり、生活困窮者が増えて各国は多大な代償を払う事態に陥ると予想されている。この問題に関する最近の調査結果の予測では、2050年までの
瓶に入った薬剤。仏北部リールにて(2012年1月15日撮影、資料写真)。(c)AFP/PHILIPPE HUGUEN 【4月30日 AFP】抗生物質の乱用が薬剤耐性菌の増加につながっているとされる問題で、世界保健機関(World Health Organization、WHO)は29日、各国の対応状況をまとめた初の分析結果を公表し、国際社会の取り組みがあまりにも遅れていると警告した。 WHOによると、薬剤耐性菌問題をめぐってはアフリカ、北南米、東地中海、欧州、東南アジア、西太平洋の6つの事務局の管轄地域全てで「大きな空白」があることが明らかになったという。 細菌が薬剤耐性を獲得すると、これまで病気の治療に有効だった薬が効かなくなり、治癒可能なはずの疾患で患者が死亡する恐れが高まる。 WHOの福田敬二(Keiji Fukuda)事務局長補は声明で、薬剤耐性菌について「今日の感染症における唯一
仏・ランス(Lens)の病院で薬を処方する病院関係者(2013年9月20日撮影、資料写真)。(c)AFP/PHILIPPE HUGUEN 【12月16日 AFP】英国政府が委託した抗生物質への耐性についての検証結果がこのたび公開された。この検証結果によると、薬剤耐性の影響により、2050年までに毎年世界で1000万人が死亡する他、各国の国内総生産(GDP)が2~3.5%減少するとされている。 デービッド・キャメロン(David Cameron)英首相が発表した「抗菌薬耐性についての検証(Review on Antimicrobial Resistance)」は、米投資銀行大手ゴールドマン・サックス(Goldman Sachs)の元チーフエコノミスト、ジム・オニール(Jim O'Neill)氏が率いた。英公衆衛生上級専門家らも参加した。 発表された検証結果によると、抗菌薬耐性による死者数が最
東京工科大学は8月27日、抗生物質や合成抗菌剤が効かない「薬剤耐性細菌(耐性菌)」が、多摩川での現地調査から都市河川に多く存在することを確認したと発表した。 同成果は同大応用生物学部の浦瀬太郎教授らによるもので、詳細は2013年11月に開催される土木学会「環境工学研究フォーラム」において発表される予定だという。 抗生物質は、感染症治療に活用されてきたが、その過度の使用が耐性菌を発生させることが知られている。こうした話題は主に、病院内の問題として考えられきたが、、近年、院内感染とは無縁のはずの外来患者から基質特異性拡張型β-ラクタマーゼ(ESBL)産生菌などが検出される例が報告されるようになってきており、その原因として、自然環境が「薬剤耐性化」していると考えられるようになっている。 今回、研究グループは、大半が無害だが、薬剤耐性が「プラスミド」に乗って容易に他の細菌に移っていく性質を持つ「大
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