2011年8月のある午後、米オハイ オ州コートランドに住むキャロル・パターソンさんの自宅に電話がかか ってきた。パターソンさんは医者からの電話を待っていたのだが、電話 の相手は医者ではなく、知らない女性だった。ロビンと名乗ったその女 性は、米国糖尿病学会(ADA)の代表だと自己紹介した。 ロビンという女性はパターソンさんに寄付は求めなかった。代わり に資金集めの手紙を用意してあるので、切手を貼って15人の隣人に出し てくれないかと頼んだ。両親も一方の祖母も糖尿病だったパターソンさ んは承知した。ブルームバーグ・マーケッツ誌10月号が報じた。 「私は糖尿病の家系らしいので、支援してもいいと思った」と小学 校の教員を退職した64歳のパターソンさんは振り返る。慈善事業につい て同氏が知っているところによれば、ADA向けに寄付した金の70 -80%は糖尿病の研究に使われるはずだった。 真相はほぼそ