現在のヨーロッパの鉄道は、上下分離とオープンアクセス化により、官民問わずさまざまな鉄道会社が国や地域、路線に関係なく、自由に列車の運行に参入することが可能となった。国際列車の運行も、以前は必要だった乗り入れ相手国側の鉄道への調整や許可でもめることも少なく、申請が通れば営業運転できる。 このため、同じ線路上をさまざまな企業が運行する都市間列車や国際列車が走り、ヨーロッパの鉄道は色とりどりの車両が走っている。 一方で、資金的に余裕のある旧国鉄系の鉄道会社とは異なり、民間の列車運行会社は栄枯盛衰が激しく、利用者の多い有名な列車があっさり消滅してしまうことも多い。高い人気を誇りながらもその名が消えた列車、そして運行会社そのものが消滅した列車と、その理由を紹介したい。