自民党の麻生太郎副総裁の講演会での“失言”が波紋を広げている。上川陽子外務大臣の容姿に関する発言がSNSなどで炎上しているのだ。麻生氏はその後、発言を撤回した。作家の甘糟りり子氏は、一連の騒動をどう見たか。甘糟氏が見解を綴る。 * * * 麻生太郎自民党副総裁の講演会での発言はニュースになった。上川陽子外相を「カミムラヨウコ」と間違えたまま、「ほお、このおばさんやるねえと思いながら」「そんなに美しい方とは言わんけれど」などといい、批判を浴びた。ふた昔前ならニュースとして扱われなかっただろうから、ほんの少しではあるけれど、ましな世の中にはなったのかもしれない。 それにしても、名前を間違えて謝らない上に、公の場で大臣を「おばさん」と呼んだり、政治家の女性の美醜について言及したり、品のない方だ。華麗なる家系や仕立てのいいスーツなどを理由に彼を褒めそやす人がいるが、そんなことは人の品格には何も関係