マイナ保険証の利用促進に駆り立てられている薬局や病院。窓口で患者にマイナ保険証の利用を迫るあまり、大手薬局では謝罪文を出す事態に発展した。 この大手薬局は昨年末から、薬の処方に当たって保険資格の確認に現行の健康保険証を使うことを取りやめていた。今年12月の廃止前から現行の保険証が使えないと受け取れるような対応に、問題はないのだろうか。(戎野文菜)
毎年4月から6月に学校で行われる子どもたちの健康診断。しかし、私たちの元には、群馬県みなかみ町にある小学校の内科健診で、「娘が医師に下着を引っ張られ、下半身を見られた」と、不安を抱く母親からの声が寄せられました。いったい何が起きているのか取材しました。 (日本テレビ調査報道班 及川光昭・前田怜佳) 【画像】“ブラック校則” 下着の色を指定…母親「セクハラでは」 ■母親「学校健診で医師が娘の下半身をみた」「生理来てる?」「娘が学校の健康診断で、男性医師にパンツの中を見られました」 こう話すのは、群馬県みなかみ町の小学校に通う高学年の女の子の母親。6月4日に学校の内科健診が行われた際、男性医師が娘の下着を引っ張り、下半身をみたといいます。 小学校高学年の女児の母親 「当日、娘は生理中だったので、とても嫌がっていました。上半身は、ブラジャーをつけていたのですが、持ち上げられそうになったので自分で
ドクターヘリとは、医師や看護師を乗せて傷病者のもとへ向かう救急医療用ヘリコプターのことである。 小池都知事は2020年の2度目の出馬の際に政策集「東京大改革2・0」を発表。そのなかで、街づくりの一環として「ドクターヘリの強化」を明記したのだ。 「かねてからドクターヘリ事業については都議会公明党が推進を働きかけてきました。小池氏は2期目の出馬に際し、公明党案を丸呑みし、自らの肝煎り政策として掲げるようになった。都のドクターヘリ事業は、杏林大学医学部付属病院が医師・看護師を派遣する『基地病院』となり、ヘリの運航は入札の結果、学校法人ヒラタ学園に委託された。現在は多摩地区などの西東京エリアのみで運航されています」(都政関係者) 大阪堺市にあるヒラタ学園 ©文藝春秋 ドクターヘリの就航から2年。都内の医療関係者は「小池政策は穴だらけ。このままでは救える命も救えなくなるのではないか」と危機感を募らせ
武見敬三厚生労働相は4日の記者会見で、病院や薬局の窓口で声かけする「台本」まで作って普及を進めていることについて、「強引に受け止められていたとすれば残念」と語った。「丁寧に普及に取り組む」としながらも、12月2日で現行の健康保険証を廃止する方針から「時期的な限度もある」と理解を求めた。(戎野文菜)
県は31日、5月20~26日の1週間に、県内の53定点医療機関から報告された新型コロナウイルスの新規感染者が747人で、1医療機関当たり14・09人だったと公表した。前週比5%増で、7週連続の増加となった。 感染の拡大とともに入院患者も急増している。基幹定点医療機関7カ所でのコロナ感染による新規入院患者は75人で、前週より10人増えた。 新規入院患者は高齢者が多く、80歳以上が67%を占める。医療関係者によると、高齢者施設での集団感染だけでなく、独居や老老介護の高齢者の感染も多いという。 沖縄赤十字病院の佐々木秀章救急部長は「治療を終えても筋力や体力の衰えが進んで家に戻れない場合、回復期病院や施設となるが、満杯で転院できなくなりつつある。このままだと一般病床だけでなくICU(集中治療室)も高齢者で埋まり、若い世代を含む救急患者を受けられなくなる」と危ぶむ。「病気になった時に生活や生き方をど
経済的理由で、受診を控えた末に手遅れ状態となり死亡するケースが相次いでいます。2023年だけで、少なくとも22都道府県で48の事例がありました(全日本民主医療機関連合会調べ)。体調不良でも、国民健康保険料や医療費の窓口負担が高すぎて、受診を我慢し、死に至るという最悪の事態が起きています。(田中真聖) 北海道の40代男性Aさんは弁当チェーン店で働いていました。約5年勤務しましたが、人間関係の不和を理由に退職。約3年無職の状態が続きました。経済的に厳しくなり、70代の父親が住むマンションで同居。父親は年金暮らしで月約20万円の収入がありました。Aさんは貯金がほぼなく、父親から食費など援助を受けていました。 同居後、1年余り引きこもっていたAさんは、体力や食欲の低下が顕著に。体調に異変が起きたのは昨年4月のことでした。3カ月前から息切れなどの症状がありましたが、勤医協中央病院(札幌市)に搬送され
くぼた・まさき/テレビ情報番組制作、週刊誌記者、新聞記者、月刊誌編集者を経て現在はノンフィクションライターとして週刊誌や月刊誌へ寄稿する傍ら、報道対策アドバイザーとしても活動。これまで200件以上の広報コンサルティングやメディアトレーニング(取材対応トレーニング)を行う。 著書は日本の政治や企業の広報戦略をテーマにした『スピンドクター "モミ消しのプロ"が駆使する「情報操作」の技術』(講談社α文庫)など。『14階段――検証 新潟少女9年2カ月監禁事件』(小学館)で第12回小学館ノンフィクション大賞優秀賞を受賞。 新刊『潜入 旧統一教会 「解散命令請求」 取材NG最深部の全貌』が発売中。 情報戦の裏側 できれば起きてほしくない「不祥事」だが、起きてしまった後でも正しい広報戦略さえ取れば、傷を最小限に済ませることができる。企業不祥事はもちろん、政治家の選挙戦略、芸能人の不倫ネタまで、あらゆる事
記者会見を終えて頭を下げる小林製薬の小林章浩社長(手前から2人目)=大阪市北区で2024年3月29日午後6時31分、加古信志撮影 本稿執筆時点の3月31日の時点で既に5人が小林製薬のサプリメント「紅麹(こうじ)」が原因で死亡したと報道されています。死因として考えられているのが腎機能障害で、想定していなかったカビ毒が混入していた可能性が指摘されています。しかし紅こうじは不純物が混ざっていなかったとしても元々腎機能障害を起こすリスクがあるものです。海外では2010年代から販売禁止措置や安全性の注意喚起が実施されています。 「サプリメントを開始する時は事前に医療者に相談してほしい」と常々、我々医師は呼び掛けていますが、紅こうじは特に注意を要するものです。私自身は、以前から紅こうじの相談をされた時には(ほぼ)全員に「やめておくように」助言しています。今回は、サプリメントの中でもとりわけ問題が多い紅
国の認める「機能性表示食品」である小林製薬の「紅麹サプリ」は、なぜ健康被害を生んでしまったのか。薬剤師の鈴木素邦さんは「日本の健康食品・サプリメントには明確な定義がなく、中には国の審査を受けずに流通している『ただの食品』もある」という――。 なぜ「紅麹サプリ」で健康被害が発生したのか 小林製薬のサプリメント「紅麹コレステヘルプ」を摂取した方のうち、5人が死亡、延べ100人以上が入院するという深刻な健康被害が発生しています。 厚生労働省によると、サプリメントの製造過程において、「プベルル酸」という予期しない物質が発生したとされていますが、まだ健康被害の正確な原因は明らかになっていません。 健康食品やサプリメントには国が定めた安全基準があるのに、なぜこんな大事件が起きてしまったのか。疑問に思われた方も多いのではないでしょうか。 実は、日本にはサプリメントの「定義」はありません。「サプリメントは
いまも感染者が発生し続ける中で、政府は新型コロナウイルス感染への公費負担を3月末で全廃するといいます。患者の自己負担はほかの病気と同じように原則1~3割の窓口負担になり、ワクチンも無料から有料に、医療機関のコロナ病床への財政措置、診療報酬の特例措置も廃止されます。患者負担が重くなり受診や治療控えが起きれば感染が拡大し、ことに高齢者や基礎疾患のある人は重症化し、命の危険にさらされます。 とても払えない薬代に 新型コロナウイルスは季節性インフルエンザよりも感染力が強く、他の感染症と同列に扱えません。政府は昨年5月にコロナの感染症法上の位置づけを季節性インフルエンザと同じ5類に移行しましたが、その後も医療機関や高齢者施設で集団感染が発生しています。厚労省は今回の措置について、感染状況は3週続けて減少していると説明しましたが、減少前は10週連続で上昇し、「10波」と言われました。減少は10波が収ま
小林製薬は22日、米麹(こうじ)の一種「紅麹」成分を配合した製品の自主回収を発表した。同社の公式サイトによると、紅麹は蒸した米に紅麹菌を混ぜ、発酵させた米麹を指す。沖縄の伝統食品「豆腐よう」の製造などに使用されており、鮮やかな紅色が特徴だ。 同社によると、紅麹に含まれる成分「米紅麹ポリケチド」は、血中のLDL(悪玉)コレステロールを抑制する作用が確認されている。同社は特許を取得したオリジナルの紅麹菌を使用し、独自製法によって紅麹を生産しているという。 一方、食品安全委員会の公式サイトによると、紅麹で発酵させた米に由来するサプリメントの摂取が原因と疑われる健康被害は、欧州で報告されているという。 欧州連合(EU)では、紅麹菌から生産される有毒物質「シトリニン」のサプリメント中の基準値を設定。スイスでは紅麹を成分とする製品を巡り、食品や薬品として売買することは違法としている。
経済的な理由で受診を控えた末に、手遅れ状態となり死亡した人が3年連続で増えていることが、19日、東京都内で全日本民主医療機関連合会(全日本民医連)が発表した調査報告で明らかになりました。無保険や医療機関の窓口負担が背景にあるとみています。 調査は、全日本民医連加盟の病院や診療所、歯科の700事業所を対象に行いました。期間は23年1月1日~12月31日。今回で18回目の実施です。22都道府県から48の死亡事例が報告されました。22年の調査から2件増えました。 20年は40件、21年は5件増の45件、22年は1件増の46件でした。 調査報告によると、受診前に無保険だった事例は22件(46%)でした。保険料が払えず、無保険だった70代男性は、2年前にすい臓がんと診断されました。姉が保険料を負担し短期保険証の発行を受けて、抗がん剤治療を開始。ただ、1回5万円が必要だったので1回で断念しました。その
埼玉県医療介護労働組合連合会(埼玉医労連)は14日、春闘の統一行動を実施し、さいたま赤十字病院(さいたま市中央区)労働組合など4病院の組合がストライキを行った。さいたま赤十字病院では午前8時半から1時間、保安要員を配置しつつ放射線技師ら17人の職員がストライキに参加し、賃金改善などを求めた。 苦情700件超が毎日、怒鳴られ謝罪、新人すぐ辞めていく…病院職員らスト、退職ドミノか 全国の赤十字病院における待遇は日本赤十字社本社で決定している。同組合によると、13日には同社と全国の労組の連合会が団体交渉を行ったが、十分に前向きな回答は示されなかったという。 看護師の宮本まき子書記長は「(高給取りのイメージがあるが)ほぼ寝ずの夜勤を多くこなしてもらえる給料。育児中の人も夜勤をしている。退職者が後を絶たず、待遇の低い非正規が増えている」と人手不足を強調し、待遇改善の必要性を訴えた。
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