自民党の長谷川岳参院議員(北海道選挙区)は29日、国会内で記者会見し、自治体職員らへの威圧的な言動の責任を取り、参院地方創生・デジタル特別委員長を辞任する意向を表明した。同時に、一連のパワハラ疑惑報道以降に新たに類似事案を起こした場合などは、議員辞職もあり得るとの考えも示した。長谷川氏は辞任願を委員会の与党筆頭理事に提出したと明かした。「言動は決して容認されるべきではないとの指摘を重く受けとめ
沖縄県南城市で市長用公用車の運転手をしていた当時に古謝市長からセクハラ被害を受けたとして訴訟を起こした女性。「私に政治的意図があるとSNSに書いて話をすり替えようとしている」と憤る(写真:島沢優子) 自治体トップによる職員へのハラスメント。社会問題化する一方で、二次被害を恐れるなどして、訴え出ること自体が難しい実態もある。AERA 2024年6月3日号より。 * * * 沖縄県南城市の古謝景春(こじゃ・けいしゅん)市長(69)からセクハラ被害を受けたとして、市長用公用車の運転手だった女性が、市長と市に計約400万円の損害賠償を求める訴訟を起こしている。公用車の車内で後ろから胸を強くつかむなど計13件のセクハラやわいせつ行為があったとし、市幹部に被害を相談した直後に契約を解除されたと主張。第1回口頭弁論が5月16日、那覇地裁(片瀬亮裁判長)で行われ、市長と市側は争う姿勢を示した。 被害を
兵庫県知事のパワハラなどの疑惑を告発した職員が懲戒処分を受けた問題で、15日、県議が独自に行った職員へのアンケート結果を公表した。複数の職員が、「パワハラがあった」と指摘したということだ。 【動画】知事の「パワハラ・おねだり疑惑」 県議が独自アンケートを実施 複数の職員が「パワハラあった」 ■県議の独自行ったアンケート 複数の職員が「パワハラがあった」と指摘 この記事の画像(6枚) 15日、兵庫県の丸尾牧議員は、斎藤元彦知事のパワハラなどを巡る疑惑について第三者による再調査を行うよう申し入れた。 丸尾議員たち5人は、4月26日から、職員に対して独自にアンケート調査を実施していて、5月14日時点で300人中、21人から回答を得たということだ。 このうち、「パワハラがあった」と回答したのが7人、「知事が物品の供与を受けていた」と回答したのが6人だったと公表した。 ■知事のパワハラなど告発した県
東京都品川区議会は23日の臨時会で、元共産の中塚亮区議(48)への議員辞職勧告決議案を賛成多数で可決した。わいせつな言葉をかけるなどセクハラを繰り返したとして「速やかに議員を辞職するよう強く求める」とした。議会事務局によると、品川区議会で同案の可決は初めて。 決議などによると、中塚区議は数年間にわたり特定の女性にセクハラ行為をしたと認め、昨年12月に共産党から除籍処分を受けた。今年2月、区議会の会派代表らの質疑に加害を認めたが「辞職は処分として重すぎる」と議員を続けた。このため区議10人が3月26日、辞職勧告決議案を議会に提出した。 採決は38人中36人が賛成し可決。中塚区議は欠席した。決議では「自らの行為を認めておきながら、議員を続けることは矛盾している」などと指摘した。議会では今後、ハラスメント防止のための研修などを進めるという。(梅野光春)
かつては水産物の争奪戦で中国に敗れ問題になった「買い負け」。しかしいまや、半導体、LNG(液化天然ガス)、牛肉、人材といったあらゆる分野で日本の買い負けが顕著です。2023年7月26日発売の幻冬舎新書『買い負ける日本』は、調達のスペシャリスト、坂口孝則さんが目撃した絶望的なモノ不足の現場と買い負けに至る構造的原因を分析。本書の一部を抜粋してお届けします。第9回。 2022年末に韓国に出張した。サムギョプサルを食べに入店すると、ベトナム人らしき女性が迎えてくれた。どこから来たのか、と知人が訊くと、やはりベトナム人学生で情報工学を学びに来たという。「日本は選ぼうとしませんでしたか」と訊くと「韓国しかありません」と答えてくれた。「私の友だちも韓国に来ています」。外国人で日本語を学ぶ人が少なくなっている、ともよく聞く。 日本で働いてくれる外国人労働者数を見てみる。厚生労働省は5年間の推移を発表して
「オンライン・ハラスメント」とは、インターネットやウェブサービス上で起きるイジメや嫌がらせのことで、英語では「cyberbullying」「cyberharassment」「online bullying」と呼んだりもします。 LGBTQの当事者はオンライン・ハラスメントの被害を受けやすく、泣き寝入りする人も多いことが報告されています(The Advocate)。ひとりで悩みを抱え込む人も少なくないでしょう。 私もオンライン・ハラスメントの被害を受けたことがありますが、被害者になってしまうと不安が増し、より脆弱となり、状況が悪循環に陥りやすいです。 そこで少し冷静になれるように、オンライン・ハラスメントに関する手口の特徴と対処を整理しました。ひととおりLGBTQ向けにまとめていますが、LGBTQ関係なく全般的に該当する事項もあります。 被害者として自覚できるように、または加害者にならないた
2024年2月、岐阜県岐南町の小島英雄元町長(74歳)が在職中に99件ものセクハラを行ったとして調査結果が報告された。コラムニストの藤井セイラさんは「報告書では、セクハラに女性の頭をポンポンとなでたことも入っていたが、同意がなければそれも当然だ。それなのに元自衛隊幹部の田母神俊雄氏がそれを寛容ではないと発言したのは、シニア男性の意識の遅れを示している」という――。 田母神氏、セクハラ報道を「うるさい世の中」と言って炎上 2024年2月28日、元・自衛隊の航空幕僚長である田母神俊雄氏がツイッター(現X)でこう発言し炎上した。「岐阜県岐南町の町長のセクハラ疑惑とか言ってテレビが騒いでいる。なんともまあうるさい世の中になったものだ。日本に昔からあった寛容性が失われている。多くの人にとって気を遣いながら生きる息苦しい時代になった」 岐阜県岐南町の町長のセクハラ疑惑とか言ってテレビが騒いでいる。なん
茨城県議会が4月からハラスメント相談窓口を設置する予定を立てたものの、最大会派「いばらき自民党」議員会長の白田信夫議員(71)が「議員は自制を持っている。個人的には反対」と異論を挟み、設置に向けて議長が再調整する事態になっている。 相談窓口は、議員間のセクハラやパワハラ、マタハラを対象とする。議員が弁護士に相談し、弁護士は調査の上で意見を議長に報告。議長が当事者に注意や勧告し、応じない場合は必要な事項を公表する。19日に議会運営委員会で半村登議長(74)が設置する方針を報告した。2021年施行の改正政治分野の男女共同参画推進法は、地方公共団体による相談体制の整備を明文化。県議会事務局によると、23年6月時点で全国の9府県議会が相談窓口を設け、14都県議会が設置を検討している。 「茨城では誰もやっていない」 議運委で白田議員は「議員は自制を持ってやっている。言われるまでもなく。改めてこういう
古謝景春南城市長は12日、自身のセクハラ疑惑を問われた市議会本会議での答弁で、被害を訴えている女性の個人情報を暴露した。 市長車の元運転手の女性が損害賠償訴訟を起こしてから、訴えられた古謝市長が市議会で疑惑について答弁するのは初めて。 古謝市長は疑惑を持たれている市長車内での性的言動については説明をせず、質問者から聞かれていない女性の経歴などを一方的に公表。疑惑を否定し、「(女性の)前職場、前々職場の件も含めて把握しているので、裁判で訴えていきたい」とさらなる攻撃までちらつかせた。 古謝市長は2月もSNSで、女性や家族の情報を一方的に明らかにし「これまで応援して来ました。裏切られるとは」などと投稿。識者からも「人権問題で、声を上げようとする人への脅し」と批判された。 女性側は4日付で投稿の削除要求をしたが、古謝市長は応じていない。 松田兼弘市議は12日の質疑で「個人情報を守っていく立場の市
【中森議長(右)に要望書を手渡す吉田議員=県議会議事堂で】 三重県議から「セクハラ発言」を受けたとして、吉田紋華県議(共産党、1期、津市選出)は5日、ハラスメント根絶を目的とした議員向けの研修を実施するよう、中森博文議長に要望した。 要望書などによると、津田健児議員(自民党、6期、四日市市)が1月19日に議事堂であった検討会の直前、吉田議員に「風邪をひいたら、あやちゃん看病に来てね」などと発言した。 また、平畑武議員(新政みえ、2期、鈴鹿市)が昨年12月の委員会質疑で、女子高校生の容姿について「完璧に100点」と発言し、続いて登壇した議員が発言を訂正したことにも触れた。 その上で「政治倫理条例の基準に反する疑いがある発言が県議会で行われている」とし、議員向け研修を実施するよう要請。今後も同様のことがあれば「厳正な対処」をするよう求めた。 この日、中森議長に要望書を手渡した吉田議員は、津田議
他会派の県議からセクハラ発言を受けたとして、共産党の吉田紋華(あやか)県議(26)は1日、三重県議会でハラスメントの再発防止に向けた研修会を行うよう、中森博文県議会議長宛てに申し入れると明らかにした。 県議会事務局による複数の県議への聞き取りによると、1月19日に開かれた県議会での再生可能エネルギーに関する検討会の開始前、議員同士の雑談で自民党の津田健児県議(54)が「今度風邪をひいたら、あやちゃん看病に来てね」と発言。吉田議員が「2万円もらったら行く」と返し、「それなら、看護師の格好をしてきてもらおうかな」と言ったとされる。 吉田県議は、このやりとりがセクハラにあたるとして、直後に事務局に相談。事務局を通じて、①名前に「ちゃん」を付けて呼ばれたことが不快だった②看護師を蔑視するような発言であること――を伝えたところ、津田県議は吉田県議に同日、電話で謝罪した。 吉田県議は申し入れについて、
「今クールのドラマで何がオススメですか? やっぱり『ふてほど』が面白いですよね!」 「『ふてほど』観てます? 面白いですよね~」 同業者のライターや友人知人から幾度もこの問いをされては、都度「面白いですよね。危うさはありますけど」と答えてきた。すると、ほとんどの人(主に40〜50代以上の男性だが、女性も少なからずいた)がポカンとするので、自分の気になる箇所を話すと、「そういう見方もあるんですね」と多くの人がテンションを下げて言う。KYが楽しさに水を差したといった顔をされるのは、少々しんどい。 これは、宮藤官九郎脚本×磯山晶プロデューサー×阿部サダヲ主演の『不適切にもほどがある!』(TBS系)、通称『ふてほど』の話だ。 舞台は1986年。中学校の体育教師で野球部顧問の小川市郎(阿部)は17歳の娘・純子(河合優実)と暮らすシングルファザーだが、ある日偶然乗ったバスがタイムマシンだったことから、
悲劇は2021年6月30日、海上保安庁の「第11管区海上保安本部」(沖縄県)に所属する巡視船「ひさまつ」内で起きた。亡くなった佐藤創さん(仮名・20)は、この年の3月に配属された新人だった。 佐藤さんの死は長らく秘匿されてきた。ようやくその事実が公になったのは昨年12月のこと。海保は佐藤さんの自殺の原因にイジメがあったことを認めた。故人へのパワハラを行ったとして、「ひさまつ」の乗組員だった航海士のBを停職2カ月、機関士のCを減給2カ月の懲戒処分としたことを発表した。 “イジメ地獄”のあった「ひさまつ」 遺体の第一発見者は佐藤さんと巡視船で同部屋だったA氏。同僚の自死を目の当たりにしたショックで海保を去ったA氏は、なぜ今つらい記憶を語るのか。 「佐藤の死を公表するまで2年半を要したのだから、事実関係を調査して適切な処分が下されるものと期待していました。しかし、この大甘処分では、再発防止は覚束
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