神奈川県は、新型コロナウイルスが国内で初めて確認された二〇二〇年一月から、感染症法上の位置づけが季節性インフルエンザなどと同じ五類へ移行した今年五月までに講じた政策を「対応記録(保健医療編)」にまとめ、県ホームページ(HP)で公開した。これまでの取り組みを検証し、今後の危機対応に生かすのが狙い。成果だけでなく課題にも触れているが、踏み込み不足の記述や言及を避けた問題も目立ち、自己評価の甘さが浮かび上がった。(志村彰太) 対応記録は総論と各論で構成。八十ページの総論では、二〇年春ごろの第一波から昨年秋以降の第八波のそれぞれで実施した政策を図表を交えて紹介している。 各論では三百十ページにわたり、ワクチン接種、発症時の検査、治療や療養、後遺症対応など四十七項目の成果と課題を並べた。感染者急増への対応では、重症度に応じて入院先を振り分けたことについて「効率的な(医療)資源の活用につながった」と総