先週毎日新聞の記事で、政府が著作権ブロッキングを要請するということが報道された。この記事は、月内に犯罪対策閣僚会議を開催して決定するということまで具体的に書いており、政府がこのような方針で動いていることは間違いないのだろう。 既にブロッキングの問題については、heatwave_p2p氏がP2Pとかその辺のお話Rで「滅びゆくのはマンガ文化か、出版社か、それとも表現の自由か」という長文の記事を書かれており、また、弁護士ドットコムがその記事で東大の宍戸教授の批判を取り上げており、そう追加で書くこともないのだが、ここでももう一度その問題点を指摘しておきたい。 このような動きの背景には無論権利者団体のロビー活動もあるだろうが、海賊版サイトの問題は今に始まった話ではないので、この期に及んで著作権ブロッキングが導入されようとしていることは不合理極まるとしか言いようがない。2016年と2017年の知財計画
ちょいと出遅れたけど、今(本の内容と関係ない流通の部分で)話題になっている村上春樹の『職業としての小説家』を読了、忘れないうちに感想を書いておこうかと。昔から、彼の書くフィクションよりノンフィクションの方がグッとくるんだけど、この11章目「海外へ出て行く。新しいフロンティア」にはもうワンセンテンスごとにクビ縦にぶんぶん振って、「だよねぇ!」「さっすが、わかってらっしゃる!」と独り言ちてしまった。考えてみれば私がKI/KAにいた時期や、ランダムハウス/クノップフ時代も重なってるし。とりあえず、物書きを志す人にはゼヒ全編読んでいただきたい内容だし。 そもそもこの本が出る前から思ってたんだけど、日本人てばどいつもこいつも村上春樹を語りすぎでしょ。「あやかり」商売っての?他人のフンドシっての? 某大型書店にいったら彼が書いた本よりも彼について書かれた本のほうが多くて笑っちゃった。でも村上さんはウェ
紀伊國屋書店は9月16日、同社Webストアの海外会員向けに電子書籍サービス「Kinoppy」を提供開始した。 紀伊國屋書店Webストアでは、海外在住の邦人など、海外会員向けに日本の紙書籍を通販している。これより新たに電子書籍もラインアップに加え、国内会員向けに販売している電子書籍のうち、出版社から海外販売の許諾を受けたものを順次販売。当初は読み物・教養書・実用書・新書・選書を中心に配信する。 第一弾配信予定コンテンツは、NHK出版の『NHKラジオ 基礎英語1~3』『NHKラジオ ラジオ英会話』『NHKラジオ 攻略!英語リスニング』『NHKラジオ エンジョイ・シンプル・イングリッシュ』『NHKラジオ 入門ビジネス英語』『NHKラジオ 実践ビジネス英語』『NHKラジオ 英会話タイムトライアル』の9タイトル。今後も出版社の協力を得ながら取扱出版社・コンテンツを拡充していく。 閲覧には「Kinop
日本の漫画やアニメの人気が高まる東南アジアで販売のさらなる拡大を目指そうと国内市場の縮小に直面する日本の大手出版社4社などが共同で新会社を設立し、タイで各社の作品を一堂に集めた店舗を作ることになりました。 各社は漫画などの国内市場の縮小に直面しており、新会社は海外で売り上げを拡大するため、東南アジアで最大の市場規模を持つタイのバンコクに、各社の作品や関連商品を一堂に集めた店舗を年内にも作る計画です。ライバル関係にある大手出版社が手を組んで新会社を立ち上げるのは異例のことです。 各社はこれまでも海外で個別に販売を行ってきましたが、大手が手を組むことで認知度をさらに高めるともに作品を無断でコピーするいわゆる海賊版を排除し、正規の作品の販売拡大にもつながるとしています。新会社はタイでの成果しだいでは、東南アジアのほかの国への展開も検討することにしています。 会見で新会社の國枝信吾社長は「本物の作
世界には日本以上に漫画を愛する国はありません。毎週発行される漫画雑誌の数々、そこに掲載されている作品の数々。冒険、スポーツ、恋愛だけでなく、料理、歴史、政治、経済、宗教まで、すべてを漫画が表現してくれます。この漫画に惹かれてしまったのは、私たち日本人ばかりではありません。漫画は海を越えて、多くの人々に愛されていました。 こんにちは、小さなころはドラえもんばかり読んでいた自転車世界一周の周藤卓也@チャリダーマンです。ポケットの中から次々と出てくるひみつ道具に胸をときめかせていました。映画も見てました。鏡の世界へ、宇宙の果てへ、雲の王国へ、そんな冒険に憧れたからこそ、今こうして海外を旅しているのかもしれません。 中国のドラえもん。 メキシコのドラゴンボール。 フランスのONE PIECE。 海外でも本屋を見つけては漫画を探していました。皆さんお馴染みのキャラクターも、流暢な外国語を話してらっし
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1階のブースの通路は大混雑して通り抜けるのにも時間がかかる大賑わい。2階のライツセンター(エージェントと、企画を買う編集者でがミーティングをする)は用意した575テーブルが全て満席、これを聞いたフランクフルト・ブックフェアが「うちも広げるか」ってんで拡張することになったとか。 そして話を聞く限り、アメリカの出版社は特にアドバンス(印税の前払い料金)をケチることもなく積極的に新しい企画を物色しているようだ。こういったフェアでいちばん人々が喧しくとりあげ、破格のアドバンスを出して競り落とそうとする企画を「ビッグ・ブック」と呼ぶのだが、今回はエジプトの民主運動をフェースブックのページで支援したグーグル幹部のWael Ghonimが執筆中のRevolution 2.0だろうか。企画を握っているエージェントが著者を連れて自ら売り込みをさせているのがアメリカだなぁ、と納得。 英国では電子書籍の本格的普
欧州北部の僻地からネット上の電子書籍や電子出版に関する記事を追っていて、アメリカや日本とは違う温度差をいつも感じていた。 ヨーロッパの電子書籍販売に関するブログ FUTUREeBOOK で、欧州の電子書籍マーケットの動きがアメリカにくらべて鈍い理由として、①ヨーロッパの多様な言語の電子書籍を一箇所で買えるような共通プラットホームがないこと、②電子書籍にかかる付加価値税 (VAT) が紙の本にかかる付加価値税より高いこと、③電子書籍を出版するために翻訳料などのコストがかかり利益率が薄いので出版社が手を出さないこと、などが挙げられていた。その結果、多くの読者が安価な英語の電子書籍を海外サイトから直接買い寄せるようになっているということだった。 スウェーデンの電子書籍事情もだいたいそのようなものだと思ったが、まずは電子書籍の制作流通会社であるELib社に連絡をとってスウェーデンや他の北欧諸国、E
2010年05月06日22:47 カテゴリ電子出版フリートーク インドの電子出版事情について Twitter経由で、インドの電子出版事情が分かりましたのでご紹介します。2010年5月5日付けの投稿ですから、最新事情と見てよいでしょう。投稿なさった方はベニタ・シャティさん。ムンバイの独立系通信コンサルタント企業「ビスタラ」のクリエイター長を務めておられます。 青字が翻訳箇所、太字に下線を敷いた箇所が私の強調部分です。 インドでは、書籍販売と出版社が継続的に成長し続けている。1100万人もいる、英語を読めるエリートの間だけの話ではないのだ。 また、この国では、インターネットの要因が書籍の仕事にどう作用しているかを、様々な観点から示してくれている。 今年始めに開かれたジャイプールの文学フェスティバルでは、インドで最も知られている調査取材雑誌であるティヘルカによる9都市の1152人を対象にした聞き
端的に言えば、フランスで本の売り上げの収入だけで暮らしていけているのは、30人くらい。 作家全体として見ると、そのうちの半数はほぼ無収入であり、年間1万5000ユーロ(1ユーロ=130円として195万円)以上の収入があるのは、9%ほどしかいないらしい。 ちなみに、昨年(2009年)1年間で、3807の小説が発表されたそうだが、ベストセラーの目安となる5万部を売り上げたのは、そのうちの20冊ほど。 つまり1%にも満たないわけで、それによって得られる収入、約10万ユーロ(1300万円)を手にしたのはやはり20人くらいと、ほんの一握りの作家に過ぎないという。 さて、そのブックフェアであるが、国内の300の出版社のほか、25カ国から100を超える出展があるという大イベントで、今年はスタートしてから30回目という、いわば記念の年に当たる。 元々フランスという国が文学、あるいはもっと広い範囲の出版文化
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