金融・経済情報の有力な通信社ブルームバーグは「犬が日本の石炭火力の撤退計画を食べた」という記事を載せました(5月2日)。子どもに宿題のことを聞くと「犬が食べちゃった」と答えたという小話に例えたもので、岸田文雄政権の石炭火力発電延命のGX(グリーントランスフォーメーション)に強い不信を示したものです。 政府は先月、エネルギー政策の方向性を示すエネルギー基本計画の改定作業に着手しました。 現行の計画(2021年閣議決定)は、原発を「重要なベースロード電源」としつつ「可能な限り原発依存度を低減する」としています。ところが岸田首相は22年、国民に問わないまま、原発を「最大限活用する」という方針へ急転換。23年には新増設や老朽原発の60年超の運転を可能にすることを盛り込んだ「GX推進戦略」を閣議決定し、エネルギー基本計画に反映させようとしています。 世界有数の地震国・津波国である日本で原発を稼働する