「ウィドー・メーカー(夫を亡くす妻を製造する機械)」とやゆされ、世界で米軍と自衛隊だけが運用している垂直離着陸機オスプレイの欠陥ぶりを示す出来事が続いています。 ■犠牲者の妻が提訴 米カリフォルニア州で2022年6月に米海兵隊のオスプレイが墜落した事故をめぐり、死亡した乗組員5人のうち4人の妻や両親が今月23日、機体の欠陥と危険性を訴え、設計・製造企業に損害賠償を求める裁判を起こしました。 この事故は、オスプレイのプロペラ(回転翼)とエンジンをつなぐクラッチが一時的に外れ、再びつながる際に衝撃が発生する現象(ハード・クラッチ・エンゲージメント=HCE)が原因とされます。HCEの発生で左右のプロペラにそれぞれ付いているエンジンのうちの一つが故障するなどして推力を失い、機体が制御不能になって墜落しました。海兵隊は、乗組員の操縦や整備に問題はなく、天候など外的要因の影響もなかったとしています。