鈴木寛「混沌社会を生き抜くためのインテリジェンス」 インテリジェンスとは「国家安全保障にとって重要な、ある種のインフォメーションから、要求、収集、分析というプロセスを経て生産され、政策決定者に提供されるプロダクト」と定義されています。いまの日本社会を漫然と過ごしていると、マスメディアから流される情報の濁流に流されていってしまいます。本連載では既存のマスメディアが流す論点とは違う、鈴木寛氏独自の視点で考察された情報をお届けします。 バックナンバー一覧 こんにちは、鈴木寛です。 新国立競技場の建設計画が揺れています。早い時期からザハ・ハディド氏の大胆なデザインを巡り、国内建築家による異論が噴出していましたが、資材・工事人材の予想を超える高騰という社会情勢の影響をもろに受け、開閉式屋根の取り付け工事をオリンピック後に遅らせることになりつつあります。そして現在は、建設費高騰で膨れ上がった整備費の一