昨年12月に国連総会で採択された決議では、安全保障理事会に対し、北朝鮮の人権侵害を国際刑事裁判所へ付託することや「人道に対する罪」の責任者への制裁の検討を求めた。責任者には、金第1書記が含まれる。そして安保理は同月、初めて北朝鮮の人権侵害を公式議題として取り上げ、議論を始めた。 「卑劣な女」と拉致問題担当相を罵倒(ばとう) 日本政府が今回、シンポジウムを主催したのは、こうした国際的圧力をさらに高めることで、北朝鮮に拉致問題解決を促すことが目的だった。 北朝鮮側からはシンポジウム、そして主催の日本政府を代表して講演する山谷えり子拉致問題担当相を名指しして批判する動きがあった。 朝鮮中央通信は5月4日付で、山谷氏を非難する論評を配信した。「彼女(山谷氏)は日本と北朝鮮の合意に反し、拉致問題を国際問題化し、国連という舞台で主要議題にしようとしている」。 同通信の山谷氏に対する非難の言葉はすさまじ