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家族に関するfutenrojinのブックマーク (31)

  • 捨て子だった私の出生の「秘密」─実の両親は14歳の母とその兄だった | 知られざる多数の「近親相姦」の事実

    若くして自分を生んだ母 スティーブ・エドセルが子供の頃、彼の養父母は寝室のクローゼットに新聞の切り抜きを集めたスクラップブックを置いていた。彼はときどきそれを取り出して、自分の出生に関する見出しに目を通した。たとえば、次のようなものだ。 「母親が息子を見捨て、病院から逃走」 1973年12月30日、米紙「ウィンストン・セーラム・ジャーナル」 その母親とは、「身長167cm、髪の色は赤みがかった茶色」の14歳の少女だ。朝早くに自分の両親と一緒に病院に来て、出産から数時間後の夜8時にはいなくなっていた。申告されていた名前はすべて偽名だったことが後からわかった。看護婦の回想に基づく白黒の絵では、その母親は丸眼鏡をかけ、前髪を横に流しており、口元は険しい。 捨てられた赤ちゃんは、その地域に住むエドセル夫によって養育されることとなった。

    捨て子だった私の出生の「秘密」─実の両親は14歳の母とその兄だった | 知られざる多数の「近親相姦」の事実
  • アラン・ドロン事件の真相は─告訴された日本人女性「ヒロミ」の告白 | 彼女はただの「同居人」か、疎まれ軽視された「伴侶」なのか

    ヒロミ・ロラン(66)は、いまも打ちひしがれた様子だ。私たちがこの女性と最初に会ったのは2023年11月、パリにあるこの女性の弁護士の事務所でのことだった。 アラン・ドロンの3人の子供の一致団結した行動によってヒロミがKOされたのは、2023年7月5日だった。それ以降、ヒロミはいまもまだ立ち直れていない。一方、アラン・ドロンの子供たちのほうも、もともと悪かった仲が、その後さらに険悪なり、もう2度と3人が一緒に行動することはないと思えるほどだ。いずれにせよ、ヒロミはあの日以来、自分の人生を生きている気がしないという。 「もう一度、アラン(・ドロン)に会いたいんです。それができないなんて信じられません。私は彼に会えなくて寂しいですし、彼も私と会えなくて寂しいのだと思います。私がどこに行ったのか、なぜいなくなったのかが気になっているはずです。もう一度、アランと会う。その希望に私の全人生を託してい

    アラン・ドロン事件の真相は─告訴された日本人女性「ヒロミ」の告白 | 彼女はただの「同居人」か、疎まれ軽視された「伴侶」なのか
  • 亡き母はなぜ80年前のウェディングケーキを取っておいたのか? | ある日系米国人家族の謎

    母親の遺品整理をしていた女性が、たまげるようなものを見つけた。その来歴はさらに驚くべきものだった。知られざる過去に光を当てる歴史学者が、米トラベルメディア「アトラス・オブスキュラ」で綴る。 2019年に102歳で亡くなったフランシス・ニシムラが残した謎は、永遠に解かれることがないかもしれない。 2021年5月のある暖かい春の日、エレイン・ニシムラが米オレゴン州ポートランドにある自宅の物置で、残っていた母の持ち物を片づけていると、見たことがない素朴な手作りの箱を見つけた。 「箱を開けて、転けそうになりました。目を疑うようなものが入っていたのです」とニシムラは振り返る。 箱に入っていたのはケーキ、しかもただのケーキではなかった。両親が1943年の夏に結婚式を挙げたときのウェディングケーキの最上段だったのだ。ニシムラは言う。 「ケーキは、フロスティングを見る限り、驚くほど状態がよかったのです。そ

    亡き母はなぜ80年前のウェディングケーキを取っておいたのか? | ある日系米国人家族の謎
  • 「育休では解決しない」 フィンランドの学者が語る少子化の“本当”の理由 | 本当の問題は子供を欲しがらないこと

    男女平等が進み、手厚い育児ケアが無償で提供されるフィンランド。「モデル」とされてきた北欧の同国でも、いま急激に少子化が進んでいる。その原因は、これまで見過ごされてきたことにあると、フィンランド家族連盟人口研究所のアンナ・ロトキルヒは、英紙「フィナンシャル・タイムズ」に語った。 全世界で急激に進む「少子化」 20年前、フィンランドはすべてを実現させたように見えた。出生率は上昇し、労働力人口に占める女性の割合は高かった。その背景にあった北欧モデルを学ぶため、東アジアや英国など世界中の政策立案者たちがやってきた。同国には、世界最高水準の産前産後ケア、両親共に与えられる手厚い育児休暇、就学前保育の権利などが整っていた。 しかし、フィンランドに対する認識は間違っていたのかもしれない。同国では親が手厚い支援を受けられるにもかかわらず、2010年以来、出生率が3分の1近くも低下した。それは提供される社会

    「育休では解決しない」 フィンランドの学者が語る少子化の“本当”の理由 | 本当の問題は子供を欲しがらないこと
  • 英誌が見た「精子不足」に悩む日本─「伝統的な家族」への固執が足かせに | 拡大するSNS上での「取り引きリスク」

    では、第三者から提供された精子による人工授精が昔からおこなわれてきたが、近年はドナーの減少により、新規の患者を受け入れる医療機関が減少しているという。「伝統的な家族」とは異なる方法で子供を持ちたいと願う人たちは、この状況に翻弄されていると英誌が報じている。 2015年に結婚して以来、シミズ・ナオとアヤカは子供が欲しいと思っていた。 だが生物学的に女性である2人にとって、その夢を叶えるのは容易ではなかった。ナオはトランスジェンダー男性だ。養子縁組も含め、あらゆる方法を模索していた2人は、SNS上で精子を提供したいという男性を見つけた。 都内のネットカフェで複数回にわたってその男性と会い、その都度、彼から精液の入った注射器を受け取った。アヤカはそれを用いて人工授精を試み、7回目で妊娠した。 「子供を授かったことは、私たち夫婦にとって最も豊かな経験のひとつです」と、現在2児の親となったナオは

    英誌が見た「精子不足」に悩む日本─「伝統的な家族」への固執が足かせに | 拡大するSNS上での「取り引きリスク」
  • 米経済学者が提言「ふたり親家庭の形成と維持を国家の政策目標にすべきです」 | 母子家庭で育った子供は貧困にあえぐ確率が高いとの研究結果

    メリッサ・カーニーは社会政策や貧困、不平等を専門とする米経済学者だ。「ふたり親の特権:なぜ米国人は結婚を諦め、後塵を拝することになったのか?」と題した最新論文において、母子家庭で育った子供が貧困にあえぐ確率が高いという研究結果を発表し、物議を醸している。シングルマザーを侮辱していると誤解されることもある彼女は、その真意を米誌「アトランティック」に語っている。 今年初め、貧困撲滅に関するカンファレンスに出席していたとき、聴衆の一人が専門家たちを目に見えて狼狽させる質問を投げかけた。 「家族構成はどうですか?」とその男性は問いかけた。「一人親家庭は二人親家庭よりも貧困に陥りやすいですが、家族構成は貧困に何らかの役割を果たしているのでしょうか?」 問われた学者は苛立たしげな表情を浮かべ、答えに窮した。パネリストたちは椅子の中でモジモジと身動きした。すかさず司会者が割り込んで、貧困は安定した結婚

    米経済学者が提言「ふたり親家庭の形成と維持を国家の政策目標にすべきです」 | 母子家庭で育った子供は貧困にあえぐ確率が高いとの研究結果
  • 産めよ殖やせよ。人口崩壊の危機に立ち向かう米国の「出生主義」家族を訪ねて | お手本はイーロン・マスク

    こんな取材の始まりはめったにない。「あなた方の記事が私たちにとって手厳しいことになることを期待しています」と、ロイヤルブルーのベルベットの高級ソファーに座るなり、マルコム・コリンズは真剣な眼差しで言う。のシモーヌも即座に同意する。「生ぬるいのは面白くないわ」 分厚い黒縁メガネ──夫は角型、は丸型──をかけて、流行に敏感なオタクのように見えるコリンズ夫は、危険な扇動者にはとても見えない。しかし、30代のこの2人は──夫は36歳、は35歳──出生主義運動を存続させるための聖戦のさなかにある。 そして彼らは、その尊敬される顔役となることを厭わない。数ヵ月前から、彼らは迫り来る大災害、つまりは文明の「人口崩壊」を警告している。彼らの信条は、できるだけ多くの子供を作るように人々を促すことである。 ペンシルバニア州フィラデルフィアから車で1時間ほど、コロニアル様式の石造りの家で夫は迎えてくれ

    産めよ殖やせよ。人口崩壊の危機に立ち向かう米国の「出生主義」家族を訪ねて | お手本はイーロン・マスク
  • 北条司が仏紙に告白「漫画を書きはじめたのはお金のためでした」 | 傑作『キャッツ・アイ』『シティーハンター』が生まれた背景

    高層ビルが林立する1980年代の東京の中心部──。ネオンが夜の狂騒と裏社会を照らし出し、ときにそれを美しいとさえ錯覚させる。最新のものを追いかけることに陶酔して消費に走る人々が、路地やクラブで裏稼業の世界と交差する。 フランス人が北条司のマンガと聞くと、そんな新宿の風景を思い浮かべる人が少なくない。北条はパリ・ノールヴィルパント展示会場で7月13~16日に開催された日文化の祭典「ジャパン・エキスポ」にゲストとして招待され、フランスを訪れていた。 フランス人に東京のイメージを植え付けた 代表作の『キャッツ・アイ』(1981‐85年)と『シティーハンター』(1985‐91年)で描かれた都会の風景が、フランス人の思い描く東京のイメージに大きな影響を与えている。フランスでは80~90年代、この2作品のアニメ版が、子供向けテレビ番組「クラブ・ドロテ」で放送された(その際、『シティーハンター』の冴羽

    北条司が仏紙に告白「漫画を書きはじめたのはお金のためでした」 | 傑作『キャッツ・アイ』『シティーハンター』が生まれた背景
    futenrojin
    futenrojin 2023/09/05
    フィリップ・ラショー監督・主演の快作、実写版シティーハンターに続いて、今度はフランスのテレビ局がキャッツ・アイの実写版連続ドラマを製作するらしい。
  • 「家族の呪縛」に縛られるより、「孤独」を選ぶ日本・中国・韓国の若者たち | 英誌「東アジアでは政府が自ら少子高齢化を悪化させている」

    を含む東アジアの若者たちは、自国の目覚ましい経済発展を享受する一方、伝統的な家族観に固執する社会や法制度のせいで、息苦しい日々を送っている。 これまで日中国韓国台湾で変わりゆく家族の形態を取材してきた英誌は、いまこそ市民の声に耳を傾け、新しい家族観を受け入れるべきだと各国政府に提言する。 かつてアジア的な価値観は、同地域の指導者に広く支持されていた。だが、1997年のアジア通貨危機の後は顧みられなくなり、「東・東南アジア諸国の規律正しい政府には、退廃した欧米諸国より経済的に優位だ」という考えは説得力を失った。 現代の東アジアは繁栄を謳歌しているが、その一方でアジア的な価値観の「別の側面」が危ぶまれている。中国、日韓国台湾で頑なに守られてきた、アジア流の保守的な家族のあり方が崩壊しつつあるのだ。 結婚は「時代錯誤」で「手の届かない贅沢」 同地域に暮らす数百万人の若者は気まま

    「家族の呪縛」に縛られるより、「孤独」を選ぶ日本・中国・韓国の若者たち | 英誌「東アジアでは政府が自ら少子高齢化を悪化させている」
  • 現在の親権制度見直し「共同親権」導入に向け具体的検討へ | NHK

    親が離婚した場合の子どもの養育について、国の法制審議会の部会は、現在の制度を見直し、父と母双方を親権者とする「共同親権」を導入する方向で具体的な検討を進めることで合意しました。 国の法制審議会の部会は去年11月に中間試案をまとめ、身の回りの世話や財産管理をする権限であり義務でもある「親権」の扱いについては、親が離婚した場合、 ▽父母双方を親権者とする「共同親権」を導入する案と ▽いずれか一方のみの、今の「単独親権」を維持する案が、併記されました。 そのうえで、「共同親権」を導入する場合は、 ▽「共同親権」を原則とし、例外的に「単独親権」を認める案と ▽「単独親権」を原則とし、例外的に「共同親権」を認める案などが、示されました。 これについて18日に非公開で開かれた法制審議会の部会では、国民から広く募った意見や、これまでの議論を踏まえ「離婚後に単独親権しか選べない現行制度は、社会情勢の変化に

    現在の親権制度見直し「共同親権」導入に向け具体的検討へ | NHK
  • 歴史家サイモン・モンテフィオーリ「世界最強の一族はアジアにいる」 | 世界の王朝と権力者を研究して見えてきたこと

    英国の歴史家サイモン・セバーグ・モンテフィオーリの著書は48ヵ国語に翻訳され、世界的なベストセラー作家としても知られる。著作の主なテーマは彼の専門であるロシアで、これまでエカテリーナ2世、ロマノフ家、ヨシフ・スターリンなどの伝記を執筆してきた。 1500ページにわたる大作となった新著『世界——人類の家族史』(未邦訳)では、先史時代からウクライナ戦争に至るまでの人類史上において絶大な影響力を誇ってきた一族や王朝を分析している。 そんなモンテフィオーリが、古代ローマの後継問題からプーチンとの秘話、北朝鮮の金一族についてまでスペイン紙「エル・ムンド」に語り尽くした。 ——世界の家族史の大家であるあなたに、ご自身の家族史について伺います。あなたの先祖は1492年にスペインを離れたセファルディー(スペイン系ユダヤ人)ですが、具体的にはどちらの出身だったのでしょう。 私が調べたところによると、コルドバ

    歴史家サイモン・モンテフィオーリ「世界最強の一族はアジアにいる」 | 世界の王朝と権力者を研究して見えてきたこと
  • 靴を買ってもらえず「大声でわめき、座り込む」28歳の女性 | 「両親による度の過ぎた“管理”だ」

    ショッピングモール内にある屋へ買い物に訪れた、両親とその娘とみられる三人組。 仲良く買い物に来たのかと思いきや、何やら激しく口論している。次の瞬間、激高した娘が店内のを放り投げ、地面にうずくまって、大声でわめき始めた。 いったい、何が起きたのだろうか。 中国メディア「中华网」によると、娘はすでに成人して、仕事をしているが、毎月の給与はすべて両親が管理しているのだという。この日も、娘自身のお金で、を買いたいと娘が言っても、両親によってあえなく却下されたのだった。 「あなたたちは私のお金を充分に持っているでしょう」と両親に問い詰める娘。それでも両親は娘の言うことに耳を貸す素振りを見せなかった。 我慢の限界に達した娘は、店内の商品をあたりかまわず放り投げ、地面にうずくまって、大声で泣き叫びはじめたのだった。報道によると、娘が欲しがったは、日円で4000円ほどだという。 別の動画では、モ

    靴を買ってもらえず「大声でわめき、座り込む」28歳の女性 | 「両親による度の過ぎた“管理”だ」
  • 「家族や恋人より友人中心の人生を送ろう」と呼びかけるフランス人哲学者 | “友情推し”マニフェストの新刊で激論

    家族や恋愛よりも親密な友情を中心に生活を築くことは、楽しく、また必要な反逆行為であり、諸国の政府は社会のあり方を根的に考え直すために「友情省」を設置すべきだと、フランスのある有力な哲学者が論じている。 哲学者のジョフロワ・ド・ラガヌリは、友情推進マニフェストともいえる新刊『3──外の世界への思い』(未邦訳)のなかで、作家のディディエ・エリボンとエドゥアール・ルイとの親密な友情について詳しく記している。 この3人は夕を共にし、一日に何度もしゃべり、毎日おやすみとおはようを言い合い、予定を互いに合わせ、会って長話しする友情の時を確実に優先しているのだ。この友情はそれぞれの生活の中心であり、「果てしなく長い話し合い」なのだとド・ラガヌリは表現する。 ド・ラガヌリはこの友情を、よき友情に投資することのラディカルな青写真のようなものとして提示し、家族構成や恋愛関係を優先すべきとする社会の「権威主

    「家族や恋人より友人中心の人生を送ろう」と呼びかけるフランス人哲学者 | “友情推し”マニフェストの新刊で激論
  • 生き別れた一卵性双生児が40年後に再会——2人のIQや性格を調べてわかったこと | 米国と韓国に別れて育った2人の類似性は?

    一卵性の双子がよく似ているのは周知の事実だが、たいていは同じ環境を共有しているため、遺伝の影響だけを切り離して分析することが難しい。だが、韓国で起きたある悲劇が画期的な研究に繋がったと、英紙「テレグラフ」が報じている。 40年前に起きた悪夢 親なら誰でも共感できるゾッとするようなシナリオの一つが、幼児が混雑した市場で迷子になるというものだ。1976年、この悪夢は韓国のある家族にとって現実のものとなった。そして40年後、この事件はある画期的な研究報告の核となる。 1976年、一卵性双生児の2歳の女の子のうちの一人が、祖母と一緒にソウル郊外の市場へ出かけたきり二度と戻ってこなかった。 行方不明になってからの数週間、両親はチラシを配ったり、行方不明者の情報を募る地元のテレビ局の番組に出演したりと、必死で娘を探そうとした。だが身元不明のまま施設に保護された女の子は、その時すでに別の家庭に引き取られ

    生き別れた一卵性双生児が40年後に再会——2人のIQや性格を調べてわかったこと | 米国と韓国に別れて育った2人の類似性は?
  • 母は「自分の物語」を語りたかった─戦争花嫁の取材を続けた娘が振り返る母との関係 | 日本と米国、2つの「故郷」の狭間で

    各地に散らばる戦争花嫁の家族 ──トールバートさんは全米各地に暮らす戦争花嫁とその家族にインタビューする活動をされていますが、これまで何人くらいから話を聞けましたか。話を聞いていて意外に思ったことはありましたか。 戦後に渡米した日人女性とその家族の両方を合わせて100人以上をインタビューしています。戦争花嫁人だけでなく、その夫や子供たちの話も聞いているのです。 私はこのプロジェクトを始めるまで、戦争花嫁について、ほとんど何も知りませんでした。私が生まれ育ったのはニューヨーク州の小さな町で、私の家族以外に戦争花嫁の子供は周囲に全然いませんでしたからね。プロジェクトを始めてみて、戦争花嫁の家族が米国にこんなにいるのかとびっくりしたのが率直な感想です。 全米各地に散らばって暮らす戦争花嫁とその家族をどうやって探せたのかというと、私は以前、『七転び八起き アメリカへ渡った戦争花嫁物語』というド

    母は「自分の物語」を語りたかった─戦争花嫁の取材を続けた娘が振り返る母との関係 | 日本と米国、2つの「故郷」の狭間で
  • ふた言目には「それいくらだったの?」と訊いてくる香港の親戚に思うこと | 【モダン・ラブ】お金は家族をつなぐもの

    「無駄遣い」を許さない 家族はコストにうるさい。私が一番される質問は「ごはんべた?」と「それいくらだった?」の2つである。 物の値段について議論することは、呼吸するようなものだ。商品がいくらなのか、いくらが適正値段なのか、通常の値段と比べてどれくらい安いのか、クーポンを使えるのか、使えないならなぜ使えないのか──などを延々と議論しないことには、日用品を購入することもできない。 私の親戚たちは香港に住んでいる。日占領時期の香港で育った祖父母は、貧困と喪失の厳しい時代に生まれた多くの人々と同様に、わかりやすいくらい安心感を求めるようになった。そして彼らの子供たち──私の母とそのきょうだい──は、この安心感のマインドセットを受け継いでいる。要するに、お金のことばかり考えるようになったのだ。 ロサンゼルス在住の私は、テレビの放送作家としてまずまずの暮らしをしている。父母はダラスに住み、それぞれ

    ふた言目には「それいくらだったの?」と訊いてくる香港の親戚に思うこと | 【モダン・ラブ】お金は家族をつなぐもの
  • 是枝監督「貧しい家庭に生まれていなかったら、今と同じ映画は撮らなかっただろう」 | スペイン紙のインタビュー

    是枝裕和が孤高の戦士であることを理解するのに、彼について多くを知る必要はない。墓地のように静まり返った部屋の隅に腰かけ、泰然とした穏やかさを湛えている彼は、まるで日の民間伝承に数多登場する僧兵のように(こんなありきたりな表現をすることを彼にお詫びしたい)、「羽織」スタイルのジャケットをまとっている。モダンな着物タイプのその服は灰色を帯びた青い色調で、パリのホテルのカーテンの色彩に紛れている。 監督はこの街に一時滞在中で、その2時間を私たちのために割いてくれた。今回の彼のミッションは、自身の2つの新プロジェクトを発表することだ──スペイン2022年12月21日に公開された映画『ベイビー・ブローカー』、そして2023年1月12日に「ネットフリックス」で配信がスタートするシリーズ『舞妓さんちのまかないさん』である。 これらの作品で是枝は、自身が好んで取り上げてきたテーマをなお掘り下げている─

    是枝監督「貧しい家庭に生まれていなかったら、今と同じ映画は撮らなかっただろう」 | スペイン紙のインタビュー
  • 「老人を敬う」「親の面倒をみる」は本当に倫理的なのか? エマニュエル・トッドが語る“女性の地位”の変化 | 文春オンライン

    2022年11月、フランスの歴史人口学者・家族人類学者、エマニュエル・トッド氏が、『我々はどこから来て、今どこにいるのか?』(上 アングロサクソンがなぜ覇権を握ったか/下 民主主義の野蛮な起源)の刊行に合わせて来日した。書は、ホモ・サピエンスの誕生からトランプ登場までの全人類史を「家族」という視点から描く、トッド氏の集大成と言える作品だ。 人類史における女性の地位の変遷について、トッド氏に聞いたインタビューの一部を、『週刊文春WOMAN2023創刊4周年記念号』から紹介する。 女性の地位の低下が「社会の発展の阻害要因」となった ――家族外の「人間集団」の規模や比重が大きくなるなかで、女性の地位はどうなったのでしょうか。 まず原初の核家族でも、完全な平等ではなく男性がやや優位だったのは、性別分業があり、女性が採集したものは家族内に留め置かれたのに対し、男性が狩猟で得た獲物は、地域の集団のな

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  • フィアンセは私の「新しい恋」を応援して、惚気まで聞いてくれる | 【モダン・ラブ】愛は移ろいゆくものだけど

    人前で愛を誓いたいほど大切な婚約者がいる。だけど彼とは別に、どうしても惹かれてしまう女性がいる。周りからなかなか理解を得られない「ポリアモリー」(パートナー公認の恋人をつくることを)を実践する書き手の女性とその婚約者が見つけた、愛のかたちとは。 「ひとりに縛られる恋愛」は縁遠かった ルークは数年前のある晴れた日、ニューオーリンズの私の家の玄関に現れた。ところどころ装飾されたカセットテープを手に持ち、彼は言った。「君のために作ったんだ」と。 他の女性にも使う手口だとわかってはいた。だけどその後けっきょく、「これ、よかったよ」と言うことになったのだった。 これはなにも、ミックステープが片思いを告げるための一般的な媒体だった90年代の話ではない。ミックスCDでさえ、流行ってから見かけなくなった後なのだから。誰かの曲を使って自分の思いを伝えるなら、普通はSpotifyのプレイリストを使っただろう。

    フィアンセは私の「新しい恋」を応援して、惚気まで聞いてくれる | 【モダン・ラブ】愛は移ろいゆくものだけど
  • 中国人男性に妻として売られた外国人女性を待ち受ける、中国の田舎の厳しい現実 | 「ほとんどの人は彼女たちに同情していません」

    22歳のソク(仮名)の場合 専門家によると、コロナ禍で国境が封鎖される以前は、人身売買で売られた女性は観光ビザで中国に入国し、到着から1ヵ月後に結婚を強いられることが常だった。 ひとたび結婚してしまうと、女性たちは身動きが取れない。というのも、彼女たちは自分がどこにいるのか知らされないことが多く、行動も厳しく制限されているからだ。 「グローバル・イニシアチブ」のサイ・ホアンはこう語る。「彼女たちの携帯電話はたいてい没収されます。1人で家を離れるのを禁じられていることも多いです。カンボジアにいる友人や親戚と連絡を取ることも許されません」 だがホアンによれば、こうしたさまざまな制限にもかかわらず、カンボジアに無事戻ることのできた女性の多くは、FacebookやWeChatなどのソーシャルメディアを使って助けを求めていた。 22歳のソク(仮名)も、この方法で逃げ出すことができた。2020年11月

    中国人男性に妻として売られた外国人女性を待ち受ける、中国の田舎の厳しい現実 | 「ほとんどの人は彼女たちに同情していません」