ジェシーは、私たち家族の最も幸せだった時期の象徴だ。若く、家族関係に軋轢がなかった頃の私たちを映し出していた。子供たちが成長し家を出るまで、彼女は私たち家族が持っていた唯一の、変わらない愛情に満ちたつながりだった。 私たち夫婦は円満に離婚し、頻繁に連絡を取り合い、一緒に休日を過ごすことさえあった。それなのにジェシーが亡くなると、かつては親密だった4人家族が、法的にも物理的にもつながりがなくなったのだ。完全に終わったとは言えないまでも、取り返しのつかない変化を遂げたことは否定できない。 ジェシーを失った悲しみは私たちを結びつけ、思い出や涙、写真(「これが一番かわいい」「いや、これでしょ!」)を共有したけれど、やはり散り散りになったのだった。 倦怠感はその後もずっと残った。ジェシーの首輪が鳴らす音も、その日最初の冒険に出かけるのを待ちわびる姿もなく、目を覚ます。残ったドライフードの残りを捨てる