13年ぶりに水揚げ量日本一の座を明け渡した銚子漁港(千葉県銚子市)で6日朝、今年1年の漁の安全と豊漁を願う新年恒例の「漕出(こいで)式」が行われた。新春の柔らかな陽光を浴びながら、大漁旗をなびかせた漁船が穏やかな海に続々と繰り出し、船員たちは岸壁で見守る家族らに手を振った。 銚子市漁業協同組合によると、式には漁船約100隻が参加した。隊列を組んで出港し、沖合を旋回しながら神酒を船体に注いで清めるなどした。岸壁からは船員の家族が「パパ、頑張って」と声援。東京都から夫婦で漕出式を見にきた自営業の前田純さん(43)は「海も穏やかだし、すごく良かった」と話した。 12年連続で水揚げ量日本一を誇っていた銚子漁港は昨年、サバの水揚げが激減し、18万8965トン(速報値)の2位にとどまり、釧路漁港(北海道釧路市)に首位を奪われた。銚子市役所に掲げていた「年間水揚げ量日本一」の垂れ幕も撤去した。 漕出式に