物流業界で起こった「同意なき買収」に、異次元の高値を提示する対抗馬が現れた。 5月31日、宅配便大手・佐川急便を擁するSGホールディングス(SGHD)は低温食品物流を手がけるC&Fロジホールディングスに対し、1株5740円で株式公開買い付け(TOB)を開始すると発表した。期間は6月3日から7月12日まで。完全子会社化を目的としており、買収額は1237億円の見通し。C&FはTOBに賛同している。 C&Fに対しては、小売業向けに3PL(倉庫業務から配送まで物流の一括受託)を展開するAZ‐COM丸和ホールディングス(丸和HD)が1株3000円でTOBを実施している最中だった。丸和HDがC&Fの同意を得ずにTOBに踏み切ったため、業界内外から注目されてきた同意なき買収。SGHDが圧倒的な高値で名乗りを上げた。 SGの提案は渡りに船 まず、C&FはSGHDから最高のオファーを獲得したと言える。201