「晴れた空にくじら 浮船乗りと少女」大西科学(GA文庫) 「ここに浮船があるでしょう――そのフネ、私にください」 突然やってきた少女の、あまりに突拍子もない申し出に、雪平はしばらく返事ができなかった。 浮船――空に浮かぶ不思議な生物「浮鯨」から採れる器官「浮珠」を利用した空中船が、たしかにこの事務所には一隻ある。だが、もちろんそれは気軽に人にあげたりもらったりできるものではないのだ。驚きつつも、とりあえず少女に詳しい事情を訊こうとする雪平。しかしそれは彼らにとっての大きな冒険の始まりだった。 戦争の始まった空、くじらの棲む成層圏の下で展開する、ボーイ・ミーツ・ガールストーリー。 う〜ん、世界観とシチュエーションには燃(萌)えるんだけど・・・。 シリーズの1作目だから説明が多くなるのはしょうがないとは思うのだけど、物語の進行に関係ない説明が多いこと多いこと。薀蓄小説は好きだけどここまで流れを