23区で唯一、大学がなかった墨田区に2020年4月に開学した「iU 情報経営イノベーション専門職大学」。4年が過ぎ、初の卒業生が自分たちで企画した「卒業祭」を経て巣立つ。中村伊知哉学長(62)は「たくさんの失敗から得た学びは必ず生きる」とエールを送る。 iUのキャンパスは、東京スカイツリーから東に1・2キロ、区立小中学校の跡地(広さ約1・8ヘクタール)にある。「世の中にイノベーションを起こす人材育成」をうたい、1、2年生でビジネスと情報通信技術(ICT)、グローバルコミュニケーションを学び、3年生で4カ月間、インターンシップ(就業体験)をする。毎年、全学生が起業プランを練って発表する「イノベーションプロジェクト」も特色だ。 今春卒業するのは、1期生として入学した230人のうち140人。その8割強が、IT企業を中心に総合商社やコンサル会社などに就職する。大学院に進む学生もいる。進路に経営者を