中のひとがあの方だといううわさのある、あざらしさん( @azarashidayou )による叙述トリック犯罪学教程をまとめました。「初級編」、「中級編」、「おまけコラム1-2」、「上級編」、「おまけコラム3-4」、「超上級編」、「おまけコラム5-6」、「異端編」、「総括」の構成になっています。
本格ミステリー小説の醍醐味はやはり〈密室〉にあるように、本格のSM小説にかかせないものは〈鞭〉だろう。――蘭光生『SM博物館』 変態本格とは単に変態が登場する本格ミステリではなく、本格ミステリの醍醐味であるトリックやどんでん返しに変態性が深く関係している作品を指す。したがって、サイコスリラー風味の本格ミステリ(アルテ『虎の首』)、変態度は高いが本格味が薄い作品(乱歩『盲獣』)は残念ながら本稿では扱わない。 ○ジャック・カーリイ『百番目の男』(文春文庫) 百番目の男 (文春文庫) 作者: ジャックカーリイ,Jack Kerley,三角和代出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2005/04/08メディア: 文庫 クリック: 23回この商品を含むブログ (61件) を見る 良くも悪くも処女作で、文章は生硬、プロットはぎくしゃくし、達者とはいいがたい。そんな若書きが日本での評価を決定づけたのは、
<BODY> <!-- St-HP-H --> <link rel="stylesheet" type="text/css" href="http://fc2.com/ad/menu.css"> <table cellSpacing=0 cellPadding=0 width="100%" border=0 id=textad_table> <tr><td width="450" valign="middle"> <SCRIPT language="JavaScript" src="http://www.textad.net:10001/cgi-bin/manager.cgi?category_id=0&i=1"></SCRIPT><noscript><div align="left" style="font-size:9pt"> <a href="http://textad.net/"
ひとは、人生の道半ばにして暗い森を彷徨うことがある――わたしはそれを知っている。 まだ、そこから抜け出せていない。 でも、ひとはみな一度はそこを歩むのだと知ることができて、幸福だとは言わないけれど、知らないままでいないでよかったと思うようになった。 1865年、南北戦争直後のボストン。 ダンテ生誕600年にあたるこの年、この街にアメリカ初の『神曲』の翻訳出版を目指し、『地獄編』の翻訳に取り組んでいる文学者らのクラブがあった。クラブの名は――ダンテ・クラブ いわゆる歴史ミステリーに分類されるのかな? 実在の登場人物たちが奇怪な殺人事件にまきこまれ、それを解決するべく活躍する。 登場人物たちの多くはアメリカの大詩人ロングフェローをはじめとした「文学者」だ。 彼らの人となりが素晴らしい。友情と不和、憧憬と嫉妬、文学への愛情と家族への想いなど、丁寧に、描かれている。ことに詩人であるホームズ医師の小
『ロートレック荘事件』のアマゾンレビューで、今まで読んだ中でいちばん面白かった推理小説、と書いたら、kokada jnetさんから、あれは叙述トリックで先行作が、と言われた。確かに私も、あまり絶賛されることがないし、推理もの好きからしたら、どうってことはないのかな、と思っていたので、どういう先行作が、と訊いたら、横溝正史『夜歩く』、高木彬光『能面殺人事件』などを挙げられたが、いやそうじゃなくて、筒井より凄いのはあるのか、と訊いたら、昨年死んだ中町信のを挙げられてこれは読んでいないから今度読む。しかし海外にはないのであろうか。『アクロイド殺人事件』は、何度も言うがこれを読んで怒りのあまり十年間推理ものを読まなくなった作であって論外である。 ツイッターでは「自分」なんて書き間違えているが、日本最初の叙述トリックは谷崎先生の「私」という短編である。もっとも、「ルパンの逮捕」はこれより前である。
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