能登半島地震の発生から5カ月となった石川県内では、体育館や公民館といった1次避難所で過ごす人が1736人(5月28日時点)に上るなど、避難生活の解消は見通せない。中には「地元から離れたくない」とビニールハウスで暮らし続ける人もいる。輪島市長井町のビニールハウスで5月下旬、10〜70代の4世帯11人が過ごしていた。夜はテントに泊まり、朝にハウスへ集まって中高生4人の登校を大人たちが見送る。それぞ
農林水産省の発表によりますと、去年1年間の全国の漁業や養殖業での漁獲量は、能登半島地震の影響で調査が遅れている石川県を除いた速報値で、372万4300トンでした。 前の年と比べて、19万トン余り、率にして4.9%減っていて、農林水産省は今後、石川県の分が加わっても2年連続で400万トンを下回り、過去最低を更新する見通しだとしています。 このうち、「海面漁業」の漁獲量は282万3400トンと、前の年より4.3%減りました。 具体的な魚で見ると、 ▽マイワシは68万900トンと前の年と比べて6.1%増えたものの、 ▽サバは26万1100トンと18.3%減ったほか、 ▽カツオも15万2600トンと20%減りました。 さらに、 ▽スケトウダラも12万2900トンと23.4%減ったほか、 ▽スルメイカは1万9600トンと36.2%減りました。 一方、長期的な不漁が続く ▽サンマは2万5800トンと、
(CNN) 犬は特定の言葉が特定の物を指すことを理解できるとの研究結果が発表された。そうだとすると、犬は人間と同じように言葉を理解している可能性がある。 この研究を行った研究者らは、研究結果について、人間以外の動物の中で言葉を理解するための脳活動が行われていることを示す初の証拠を提示するものだと主張するが、この分野の他の専門家からは、そう結論付けるにはさらなる検討が必要との指摘を受けている。 犬が「座れ」「待て」「取ってきて」といった指示を覚え、それらの言葉に教えられた行動で反応できることは以前から知られているが、犬が名詞をどの程度理解しているのかを解明するのは容易ではない。 そこで、同研究論文の主執筆者であるノルウェーのスタバンゲル大学の准教授で、ハンガリーのエトベシュ・ロラーンド大学の研究者でもあるリラ・マジャリ氏と、同じくエトベシュ・ロラーンド大学の研究者のマリアンナ・ボロシュ氏は、
夏至の日、太陽神の装束に身をかためた陛下は、美々しいお付きを従えてことのほか楽しそうに一日を過ごされた。 そのなかに、ルネの姿はなかった。 その日の宵、差出人の名前もなく銀香梅の花輪が届けられたことで、わたしはひとり、声なく笑った。彼は、わたしを姫君だとでも勘違いしていたのかもしれない。 銀香梅――月の神が愛で、花嫁を飾る冠となる、幸福の花。 信奉する神の愛でる花ゆえに、わたしはそれをただ捨てるにはしのびなく、葉を千切って寝台に落とし、両手を広げてそのうえに横になった。 彼はきっと、帝都にいる限りにおいては、朔日には《死の女神》の神殿に詣でることだろう。 わたしがそこを訪うことがなくとも、約束を律儀に守り、あの澄んだ青い目をそっと伏せてわたしのことを祈るだろう。 恨みもせず、憎みもせず、こころ平らかにそこを後にするに違いない。 あの穏やかな横顔を眼の裏に浮かべると、芳しい甘い香りにつつまれ
人類学篇が人気だったので、たぶん求められているだろう──いや、作成者自身が求めている──フランス現代思想版をつくりました。例により作成者は専門家ではありません。またおそらく漏れているひともたくさんいます(特に1900年以前に生まれたひとは適当)。なにとぞご了承ください。 2024年6月1日 植田将暉 (6月2日更新) アンソロジーJ.デリダ ほか著 ほか『現代フランス哲学12講』,青土社,1986.10. 〔レヴィ゠ストロース、フーコー、バルトとの対話〕レーモン・ベルール 著 ほか『構造主義との対話』,日本ブリタニカ,1980.2. ジャン=ルイ・ド・ランビュール 編 ほか『作家の仕事部屋』,中央公論社,1979.5. 1900年代以前の生まれガブリエル・タルド(1843–1904)タルド 著 ほか『タルドの社会学原理』,岩波書店,1923. ガブリエル・タルド 著 ほか『模倣の法則』,而
刀を買ったんですよ 刀っつっても真剣ではない 刃の入ってない、研いでも切れるようにはならないような金属で作られた、いわゆる模造刀だ しかし、ちょっと振ったらポッキリ折れてしまうお飾りの刀ではなく、居合道の練習なんかでブンブン振り回しても平気で、造りは真剣に近いようなやつだ 居合刀ともいうらしい お値段なんと9万円で、その金でブッ壊れたチャリを買い替えた方がいいのは明白なんだけど、俺は衝動に勝てなかった 刀、昔から憧れてたんだよ それこそ中学生くらいのときに憧れのピークがあって、毎日のように両親に模造刀を買ってくれ〜!と言っていた 俺は飽きっぽかったし、粗忽者でうっかりカッターで指を切ったりしがちだったのもあり、モチロン両親は断固として買ってくれなかった 俺はじゃあ木刀ならいいやろ!と強固に主張して、結局2万円くらいするいい木刀(鞘つき)を買ってもらったことで模造刀熱はおさまった おさまって
無言でいると、彼はわたしの正面にゆっくりと歩み寄った。初めて見かけたときには慣れない長衣をもてあましていたが、今は荘厳にさえ見えた。 彼はわたしの前でしずかに片膝をつき、さしだされた指輪をいったん自分の手に取り、それからわたしの手を恭しく捧げもって、わたしの中指にそれを嵌めた。 「どうぞ、そのままお納めください。私の無骨な指にそれはあいません」 彼の手は温かく、背はわたしと変わらないのにその手は大きかった。わたしは自分の前で跪く少年の顔を見た。 いや、それはもう、少年と呼ぶには柔らかさを失った男の顔だった。 「私はすでに充分すぎるほど、貴方様からご厚情を賜りました。貴方様にはただならぬ恩義を感じております。ですから、その指輪は受け取れません。 そしてまた、夏至の日の近侍の件、ご推挙いただきましても私はお受けできません」 「このわたしが推挙すると申しているのに」 「されど私はいずれこの都を離
わたしはその顔をじっと見つめた。 彼が、自分の出世をふいにしてもわたしとの約束を守ろうとしてくれていることがうれしかった。たとえ故郷に帰るにしても、陛下の近侍としての役目をいただけることがどのような栄誉であるか、彼は熟知しているはずだ。 また、それを断っても自分の立場が思っている以上には悪くならないと確信できるほど、この一年で神殿や宮殿で地位を得たことにも気がついた。 わたしは、この世の絶対者である陛下を袖にしてまでわたしに付き合ってくれようとする人間をおのれが持ちえたことが、心底恐ろしくなっていた。 そうまでしてくれた彼に、わたしは何を返せばいいのだろう。 いや、彼は、わたしから何かを引き出そうと思っているわけではない。 それは、わかりすぎるくらいよく理解していた。 しかしながら、わたしはその理解を拒絶した。 「ルネ、そなたがこの黄金宮殿で然るべき地位を得るのに手を貸さなかったわたしを恨
特別展「パリ・ノートルダム大聖堂展 タブレットを手に巡る時空の旅」が、2024年11月6日(水)から2025年2月24日(月・休)まで、東京・お台場の日本科学未来館にて開催される。 AR技術を駆使した体験型展覧会「パリ・ノートルダム大聖堂展」ゴシック建築の代表作として知られ、ユネスコ世界遺産にも登録されるノートルダム大聖堂は、聖母マリアに捧げられたパリのシンボルとして、パリ市民のみならず世界中の人達から愛されてきた。しかし、2019年に火災が発生。大きな被害を受けたノートルダム大聖堂では、ドローンやCG分析といった最新のIT技術、熟練工の磨き抜かれた建築・美術品修復の技を駆使しながら、2024年現在も修復作業が続いている。 専用端末で歴史的な瞬間にタイムトラベル特別展「パリ・ノートルダム大聖堂展 タブレットを手に巡る時空の旅」は、12世紀にパリのシテ島で建設が始まったノートルダム大聖堂の豊
国立西洋美術館が所蔵する作品は、絵画、彫刻、素描、版画、写本、工芸などおよそ6,000点以上。そのうち、普段、来館者の目に触れるものは何点か、ご存知でしょうか? ーー答えは、約200点ほどです。 全体の97%は、収蔵庫の中で保管されています。そして企画展や常設展の展示替えの際、他館の展覧会にお貸しする際、研究利用の際などに、収蔵庫から出されることになります。 世界の美術館・博物館でも、所蔵作品の多くが収蔵庫にある、という事情は変わりません。展示スペースに限りがあることや、作品の劣化を防ぐためにも、すべての作品を常に展示しておくというのは難しいものです。 ただ、せっかくの豊かなコレクションが、一般の方々には見えないところにある、というのはとても残念なことです。 そこでこのたび、国立西洋美術館では、コレクションの中でも人気が高いフランスの彫刻家オーギュスト・ロダン(1840-1917年)の彫刻
西村康稔前経済産業相 5月の上旬、平日の夕刻、兵庫県の淡路島の料理店に、10人ほどの男性が集まっていた。 午後7時ごろ、店に現れたのは、前経済産業相の西村康稔衆院議員。自民党の政治資金パーティー収入の裏金事件では、旧安倍派の事務総長経験者として東京地検特捜部の事情聴取を受け、4月に党員資格停止1年の処分を受けている。この日は地元、兵庫9区の支援者を集めた「飲み会」だった。 【写真】西村氏が選挙での警戒を口にする泉房穂氏 AERA dot.編集部は、この飲み会の様子がわかる約3時間分の録音データを入手した。そこには、処分を受けた後ながら、上機嫌で話す西村氏の様子が残されていた。 総裁選は「河野太郎、小泉進次郎ってわけにいかん」 席に着いた西村氏は、衆院解散についての話の輪に入り、 「(今の通常国会で内閣)不信任案が最後出てくる。否決か解散するか。まあ(内閣総)辞職はせえへんから、(岸田文雄首
「不服従のフランス」創設者・前代表 原文はここ 訳者まえがき 2024年5月28日、フランス国民議会で不服従のフランス(ラ・フランス・アンシュミーズ、LFI)党の議員セバスチャン・デロギュがパレスチナ国旗を掲げたことが大きな議論を呼んだ。この行動は、ガザ地区での危機に対する注目を喚起するためのものだった。 デロギュ議員がパレスチナ国旗を掲げたのは、貿易大臣フランク・リースターがガザの状況に関する質問に答えている最中だった。この行動に対し、国民議会議長ヤエル・ブラウン=ピヴェが「容認できない」として即座に議会のセッションを中断、デロギュ議員に、15日間の議会出席停止と2ヶ月間の給与50%削減という厳しい処分を下した。デロギュ議員はその後、記者団に対し「国際法とパレスチナの人々のために立ち上がることを誇りに思う」と述べ、フランス政府のパレスチナに対する姿勢を批判した。 デロギュ議員は、1973
彼と知り合って一年がすぎた。 その年の五月、わたしは珍しくルネ・ド・ヴジョーを私室へと呼びつけた。 大神官から彼を説得してくれと申し入れがあったのだ。 大神官がわたしと彼の間柄を知っていたことは意外だった。 そして、そう思ってからすぐに、彼ではなくこのわたしに太陽神殿の密偵がはられていることを察した。 養父であり義父である男とわたしの妻が死ねば、わたしはこの世界でいちばんの金持ちになるのだった。 わたしはそのことを以前から身にしみて理解していたはずが、この一年ほど忘れていたのだった。少なくとも、ルネ・ド・ヴジョーと会っている間は、わたしはそれをすっかりないことにしていた。 彼は、そうしたことに頓着しない性質で、相手が誰であろうと自分の意見や考えをまっすぐに述べた。その清しさを、わたしは愛した。 その一方、彼は自分とわたしが親しい間柄であることを誰にも口にせず、もちろんそれに甘えることもなか
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