ウクライナ戦争を1日でも早く止めるために日本政府は何をなすべきか ―――憂慮する日本の歴史家の訴えーーー ロシア軍の侵攻によりウクライナ戦争がはじまってから3週間がすぎた。ロシア軍はキエフを包囲し、総攻撃を加えようとしている。このような戦争が継続することはウクライナ人、ロシア人の生命をうばい、ウクライナ、ロシアの将来にとりかえしのつかない打撃をあたえることになる。それだけではない。ウクライナ戦争の継続はヨーロッパの危機、世界の危機を決定的に深めるであろう。 だから、われわれはこの戦争をただちに終わらせなければならないと考える。ロシア軍とウクライナ軍は現在地で戦闘行動を停止し、正式に停戦会談を開始しなければならない。戦闘停止を両軍に呼びかけ、停戦交渉を仲介するのは、ロシアのアジア側の隣国、日本、中国、インドがのぞましい。 日本はアメリカの同盟国で、国連総会決議に賛成し、ロシアに対する制裁をお
1 バイリンガルな白昼夢 2 植民地の多言語状況と小説の一言語使用 3 カンナニの言語政策 4 バイリンガル群像――中西伊之助から金石範へ 5 在日朝鮮人作家と「母語」問題――李恢成を中心に 6 「二世文学」の振幅――在日文学と日系文学をともに見て 本書が扱うバイリンガルはエリートではない。植民地や移民、亡命の結果として、好むと好まざるとにかかわらずバイリンガルであり、あるいはそういった多言語が行き交う状況を、小説という一言語使用が原則の形式で描くという、ある種不可能な命題に挑んだ作家たちである。 具体的には、アイヌ神謡集の知里幸恵、植民地台湾の複雑な言語状況を描いた佐藤春夫と呂赫若、「故郷」朝鮮からの引揚げ作家、金石範、李恢成ら在日作家、移民国家アメリカの日系人作家などである。とはいえ、ハーンやフォークナー、コンラッド、リービ英雄など欧米の文学の試みと比較しながら、いわゆる「在日文学」「
Essays now and then へ戻る 今福龍太が読む 12 西成彦『クレオール事始』(紀伊國屋書店) 「新しい言語を覚えることは、口のなかを新しい舌を使ってあらためて探検しなおすことだ。・・・私たちの口腔は、唾液にうるおい、華氏百度に限りなく近い熱帯雨林そのものである」。こんな魅力的で扇動的でもある誘いの文句によって冒頭を飾られた本書は、「クレオール事始」という表題も示すように、フランス語語彙系クレオールが話されているカリブ海地域(おもにマルティニーク、グァドループ両島)の民話や民衆音楽の歌詞を素材にして、クレオール語という未知の音を自らの舌の上ではじめて転がしてみようとする者にとっての、なんとも魅惑的な入門書であることはまちがいない。 事実、本書によって私たちはカリビアン・クレオール口承文化の豊かな資産と近年の文学的成果とをともにふまえて繰り出される数々のエピソードやテーマ的な
西 成彦(にし まさひこ、1955年1月27日 - )は、日本の文学研究者。専攻は比較文学。立命館大学名誉教授。 来歴[編集] 岡山県生まれ、兵庫県出身[1]。1977年東京大学教養学部フランス科卒、同大学院人文科学研究科比較文学比較文化博士課程中退。ポーランド留学、熊本大学助教授、1997年立命館大学文学部教授を経て、同大学院先端総合学術研究科教授(2020年3月まで)。2020年4月から同研究科特任教授。2015年日本比較文学会会長(2019年6月まで)。 妻であった詩人伊藤比呂美との共著『パパはごきげんななめ』は映画化もされたが、のちに離婚。 1994年『ラフカディオ・ハーンの耳』で熊日文学賞、1998年『森のゲリラ宮沢賢治』で日本比較文学会賞、2005年『耳の悦楽』で芸術選奨新人賞受賞。2019年『外地巡礼 - 「越境的」日本語文学論』で読売文学賞受賞。 著書[編集] 単著[編集]
<巻頭言>星空を眺めながら真夜中の語るを聴く 河合良一郎 <特集 : 未知との遭遇>ウィルス感染症・パンデミック 五十嵐樹彦 <特集 : 未知との遭遇>岩石から探る未知なる地球 小木曽哲 <特集 : 未知との遭遇>宇宙での生活を目指して―宇宙環境という未知の世界と人間との遭遇― 石原昭彦 <特集 : 未知との遭遇>系外惑星探査と地球外知的生命 阪上雅昭 <リレー連載:環境を考える>独昏独悶記―「責任」概念をめぐって― 安部浩 <サイエンティストの眼>ガラス状態での異常結晶成長挙動について 小西隆士 <知の息吹>文字のざわめき 鵜飼大介 <社会を斬る>「冤罪」とフレーム・アップ――戦前の事例から 江田憲治 <フロンティア>高精度位置天文観測を支えるレーザー測距技術 丹羽佳人 <フロンティア>アイルランド語復興と「アイルランド人」自己意識の変容 福岡千珠 <世界の街角>ガルシア・ダ・オルタのイ
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