ルームシェアをはじめて4年半になる。 はじめは4人、ひととき5人になり、さまざまな巡り合わせののち3人に落ち着き、今に至っている。古いマンションだが広さがあるので、みんなで過ごす楽しみとひとりで過ごす時間を行き来しつつ、そこそこ穏やかに暮らしている。 わたしたち3人は恋人同士ではないし、パートナーシップを結んでいる関係とも違う。友達といえば友達だけど、暮らし始めてから知り合っていることもあり、学校などで出会った友達とも違うように感じる。だらしないところを見る/見られる関係を築いているという意味では、のんきにいえば「家族」のような――と書いてはみるものの、実際にはただのシェアメイトであり、それでよかった、とも感じている。 「家族」ではないからこそ、「家族」という共同体がときに生んでしまう暴力的な側面から逃れることができるのでは、ということを思ったりもするけれど、今回その話は置いておく。 そう